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ディナリウム王国の政治

現在、ディナリウムは極めて特殊な政治機構によって統治されています。
まず、二代目皇帝マクシミリアンが即位するにあたって、国号をディナリウム帝国からディナリウム王国へと変更しました。
これは覇権主義的な初代皇帝と対外方策をより講和志向で進めるというパフォーマンスともいわれていますが、実際のところははっきりとしていません。
内部機構は、代替わりのさいの混乱で皇帝の権限は縮小され、その分元老院が強化されています。
また、地方貴族の権利が大幅に認められ、地方分権が進みました。

初代では皇族によって完全に牛耳られていた国家の要職も大物貴族や政治家が当たるようになり、一部の例外を除き、多くの皇族が名誉職に退いています。
なお、国号は王国ですが、元首は皇帝のままで、首都も帝都と呼ばれています。
二代目皇帝が在位して約15年になりますが、こういった名称の混乱はいまだに収まっていません。


政治機構

皇帝を頂点とした、中央集権国家です。
皇帝を補佐するのが元老院で、皇帝に次ぐ権力をもっており、政治全般を担当しています。
通常、重大事以外では皇帝は政治に直接干渉せず、元老院の決定を採決するのみです。
元老院は、行政、立法両方に権限を持ち、国事に関わる重大な司法も担当します。

なお、過去の例ですが、元老院が発案した外国遠征で元老院議員が最高司令官として軍を率いたこともあります。


初代皇帝

初代皇帝ドルフス(又はドルフス一世)は、古代に滅亡したエルリア王国(伝説上の国、実在した根拠なし)の王族の末裔としょうしていますが、実際のところは出生不明です。
20歳の時にはすでに頭角を現し、寒村だったディナリウムを僅か数年で大陸中央の強国に育て上げました。
先見性、政治手腕、経済感覚、軍事的才能すべてにおいて超人的で、比類ないカリスマ性を備えていました。
英雄色を好むで、占領地の王族から人質を兼ねて妃を多く迎え、在位中に44人の子供と14人の孫をもうけています。
その死は突然で、病死とも暗殺ともいわれています。


二代目皇帝

二代皇帝マクシミリアン(又はマクシミリアン一世)は、皇位継承権16位だったため、彼が即位したときは全国民が驚きました。
継承会議は少数の皇族と元老院の代表によって密室で行われ、彼が選ばれた理由は現在もはっきりしていません。
そして、即位後すぐに内政は一次混乱しました。
反乱の兆候もあり、地方貴族の協力を得て事なきを得ましたが、その結果皇帝の地方への影響力は大きく低下しました。
政治にはあまり関心を示さず、突然国号の変更を行うなど、謎の多い人物でもあります。


地方政治

地方では、その地を収める領主が権力を持っています。
先代のころは、中央から派遣された長官が権力を持っていましたが、現在は派遣されなかったり派遣されても名目だけだったりする場合が多くあります。
地方で起きた事件などで中央と関係ないものは、領主が中央に確認することなく独自に解決する場合も多くなりました。
それでも地方で集められた税収の30%を中央に上納するシステムは生きており、各地に駐屯している派遣軍が目を光らせているため、国家としての結束は今のところ緩んではいません。


大都市

いくつか国内にある大都市は中央の直轄領で、領主ではなく中央から派遣された長官が権力を握っています。
長官は、元老院に任命された文官か武官です。