愚民化政策

ディナリウムでは、一般的な諸外国と比べて高い識字率を誇っています。
初等教育は無償ではありませんが、補助金が出ており、比較的安く受けることができます。
学校教育で示されるディナリウムは、かなり現実離れした美しく安定した楽園のようです。
教育方針は国によって統制され、教師には国家の方針に従うよう義務付けられています。
そして、政府や軍の有用性が強調され、歴史は都合よく湾曲して教えられています。

現実を知らない国民の民心は安定しており、現在の延長上にある未来に不安を抱いていません。
良くコントロールされています。

アイドル（偶像崇拝）

ディナリウムには、絶大な人気を誇るアイドルが存在します。
アイドル達はなぜか、クリスタル水晶で作られた魔法テレビジョンの中か、設備の整った劇場でのみ登場します。
直接近くで会う事はありません。
彼女たちは長命で、年も取らない特別な種族として紹介され、非常に長い間人気を博してきました。
最初に登場したのがサファイアで、そののち多くのアイドルが誕生しました。
現在、彼女たちはテレビジョンの中で、歌に踊り、お芝居と様々な分野で活躍しています。

守護精霊サファイア

ディナリウム建国以来伝説的な人気を誇るトップアイドルは守護精霊サファイアと呼ばれています。
デビューが帝都ディナリウム行われた「大星夜祭」のイベントで守護精霊の格好で登場したのが原因ですが、それ以来ずっとこの愛称で呼ばれています。
永遠の１６歳で、愛らしい姿と万人に好かれる性格で今も一番人気です。
アイドルの間では、始祖的な存在であるためか、彼女だけは年齢設定の上下に関わらず、サファイア様と呼ばれています。

宣撫省

王国宣撫省は、もともと帝国時代に占領地の民心を掴む為に作られた植民地省の一部署だったものが昇格したものです。
現在では大臣に必ず皇族がつくほどの重要省庁になっています。
宣撫省では、各都市の役所に出張所をもうけて、民心の動向を監視するほか、警察などの協力をうけて情報の収集を行っています。
なお、大手出版社なども掌握されており、国家による民心のコントロールに大いに貢献しています。

新聞・テレビジョン（イエロー・ジャーナリズム）

ディナリウムで活版印刷が開発されたのは３０年ほど前になります。
その時最初に印刷されたのは聖書ではなく、政府公報、一種の新聞でした。
新聞社は印刷機が一般化してまもなく乱立しましたが、戦時下であったこともあり、すぐに政府によって統合統制されることになります。
現在、個人で発行するごく小規模な新聞を除き、政府に登録されていない企業が新聞を発行することは禁じられています。
　
また、ここ１０年で普及したのが、クリスタル水晶による映像技術です。
一種のテレビジョンで、放送先が送信した画像と音声をそのまま再現することができます。
現在、町の繁華街など目立つところには必ず街頭テレビが設置されており、ニュースなどをいち早く知ることができます。
また、それ以外の放送も行われており、一番人気はアイドル達による歌謡ショーや舞台などです。
映画なども作られますが、全て政府の宣撫省傘下の製作所にって作られています。