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エルシス王国

ディナリウムの皇帝が崩御した際、まさにエルシス王国軍は、ディナリウム軍に突破され殲滅されようとしていました。
 帝国軍の先遣隊は王都に迫り、戦力が疲弊しきっていた王都には守る兵は残っていなかったと言います。
 もし、崩御による停戦が1日遅れていたらこの国はなくなっていたかもしれません。
 一次の停戦と思われていたディナリウム帝国軍の侵攻はピタリと止まり、エルシス王国は領土の半分を残して生き残りました。
 
 エルシス王国は、戦後比較的混乱もなく復興することができました。  帝国軍が撤退の際に広範囲で略奪を行ったことから、王国国民は帝国を憎みました。
 それが王国への愛国心へとつながり、民心を復興と軍隊の再編に結集できたようです。

 英雄連合締結の際には、他国より早く復興していたエルシス王国が議長国となり、首都ラギュア市で調印式が行われました。

 ディナリウムの皇帝が代替わりし、国号を王国へ変えてもエルシス国民のディナリウムへの敵愾心は消えていません。
 国家どうしは友好条約を結んでいますが、民間レベルでの交流は少なく、王国政府もチャンスがあればディナリウムの国力低下を狙っていると言われています。。


首都ラギュア

高い城壁に囲まれた丘陵地の上に建設された城塞都市です。
町としての利便性より防御力を重視したため、難攻不落ですが、長い坂道を登らないと町へ入れません。
そして、敵の侵入を遅らせる為に街道はわざと狭くなっており、周辺の川にかかる橋も木造の華奢な作りになっています。(戦時には焼き払うため)
町は貴金属加工と宝石の売買で有名で、優れた職人が住む街です。
なので、ディナリウムからも商人が多く訪れます。
しかし、ディナリウム人であることが知れると商売が難しくなるため、大抵は他国の商隊も成り済ますのが一般的です。
ラギュアの装身具などは貴族や富裕層に人気な為、危険を冒して商売をしにいく商人は多くいます。


ラギュア料理

豚肉を使った脂ギラギラのこってり料理が有名です。
ディナリウムでも、高級食材を使ったラギュア料理店は人気で、帝都にも沢山あります。
また、こってり料理に合うゾラ茶もラギュアの特産で、本物はかなりの高級品です。(偽物が多い)


ラデア王国

中堅国の中でディナリウムから一番離れていたため、戦乱に巻き込まれることなく現在に至った稀有な国です。
それまでは特に豊かだったわけではありませんが、現在は他国が消耗したため大国と呼ばれるようになりました。

大陸西方の端にあり、農産物が特産の農業国です。
首都のテネスは古い街並みを残した都市で、古代に作られた王家の墳墓が街並みの中に溶け込むように並んでいます。
他国と違い城壁を持たない平坦な市街地を持ちます。
英雄連合に参加し、現在も連合の定例会議には高位の代表者を送り平和の維持に積極的です。


平和を愛する国民

「ラデアの弱兵」と呼ばれるほど、兵隊が弱いのが有名なお国柄です。
戦乱に巻き込まれていたらすぐに姿を消していたでしょう。
大らかな国民性でお祭りが大好きです。

長い間大きな戦争とは無縁な国でしたので、国内には沢山の文化遺産が残されています。
平和な時代であれば、観光客でにぎわる事でしょう。
歴代の国王が教育に熱心だったため、国民の文化水準も高く、特に文芸の世界では抜きん出ています。
多くのすぐれた小説や戯曲が書かれ、世界に発信されています。

ディナリウムでも、アイドル達が演じる舞台などでラデアの戯曲は人気があります。


水路と風車の国

ラデアの風景といえば、縦横に走る水路と田園風景、そして大きな風車小屋です。
風車の動力は粉ひきのほか、高度差のある水路の水をくみ上げるためにもつかわれています。
水路は物流に大いに活用されており、移動も水上タクシーで便利です。


ラデア料理

一般的に素朴なものが多く、主食はパスタです。(パンも食べますが、パスタのほうが好まれます)
あとは野菜や豆のスープが名物です。


ギュー温泉

南部のギュー地方では、温泉が出ます。
小規模な温泉宿が点在しており、昔から有名でした。
この温泉には、サルムソンという龍が住んでいますが、温厚な性格で温泉の守り神として崇められています。
しかし、時折子供の姿になって料理をつまみ食いしたり、下着泥棒をしたりと悪戯をします。


ケンタウロスの7部族

東方の蛮族の代表格の一つです。
ディナリウムには直接国境を接していません、地理的にはレーヴァテイン連盟の向こう側にあります。
過去「蛮族大反乱」や「東方戦争」などで世界にその恐ろしさを轟かしました。
どちらも、諸国連合によって撃退されましたが、その都度文明世界に爪痕を残しています。

東方戦争では、第二次ケッセリング連合軍による徹底的な根絶やし作戦により、感染者も非感染者も徹底的に抹殺されました。
その結果、現在この地域はほとんど無人になっています。

荒野の奥地に一応、7部族は存在していると言われていますが、その数は最盛期の数%程度です。


毛皮と角

平和な時代には、獣皮や角などの交易でにぎわったこともありました。
高級品と名がつくものは、全てこの地域で獲られたものです。
現在、交流がほとんど絶たれているため、社交界では毛皮不足になっています。


シンの国、アバの国

ディナリウムよりはるか東方にあるという伝説の国です。
古い文献や地図には名前がありますが、両国ともに「奇妙な文化」を持っていること以外記されていません。