君たちは、第二帝都であるデュオポリスにとどまっている市民の避難誘導を行っていた。
ブロントヴァイレスとの戦闘によって、デュオポリスは混乱状態に陥っており、その人々を落ち着かせ、避難誘導をするのが君たちの仕事であった。
「た、大変です!」
そんな中、君たちに緊急の連絡が入る。この混乱に乗じて、闇の小国家と呼ばれる『センテンタリ』から、悪党共が侵入してきていると言うのだ。
力のあるデーモンが小国家として運営している物の、反乱物資の集合体としてしか扱われないセンテンタリには、各種のはぐれ蛮族や各地から追放された者が集まっている。この混乱に乗じて、デュオポリスから様々なものを奪い取ろうとしているようである。
「悪党の人数は10人! 奴らは、この下水道に潜入しているようです!」
デュオポリスの地下に張り巡らされている下水道のどこかに潜り込み、襲撃のタイミングを計っているようだ。
「リーダー格のエリーは女性ながらその素早さと強さでセンテンタリでも力があると言われているらしいです! 気をつけて下さい!」
今、この場で彼らの対処をすることが出来るのは君たちしかいないようだ。
こうして、君たちはエリーを初めとした悪党の対処を開始するのであった。
皆様には、今回下水道に潜り込み、デュオポリスを襲おうとしている悪党共の対処をして頂きます。その下水道は迷路のように入り組んでおり、悪党共がどこに潜んでいるか、十分に気を配っていないと難しいでしょう。しかし、悪党一人自体はそこまで強力ではありません。3人チームで動いているようですが、皆様の力を持って協力すれば倒す事は困難では無いでしょう。彼らのリーダー、エリーは総大将として一人、下水道の奥に陣取っています。彼女は一人ですが、その素早さ、力は強力です。女性だからと甘く見ていると痛い目に逢うでしょう。それでも、君たちの力を合わせれば、対処できるレベルではありますが。このエピソードはグランドプロローグ「創造の日」の連動エピソードです。イベントで起きた様々な大事件の陰で、隠された物語をエピソードにしています。歴史の狭間、真実の隙間を埋める物語へ参加してみてください。なお「創造の日」にて選んだ選択肢と関係ないお話でも参加可能です。
皆様、お初にお目にかかります。おじやしげきと申します。以後、よろしくお願い致します。
さて、今回、皆様には下水道に潜り込んだ悪党共を倒して頂きます。迷路のように入り組んだ下水道に忍び込んだネズミ……ではなく、悪党共をぶっ飛ばして下さい。そして、リーダーであるエリー。彼女を倒す事が出来れば、彼らはここに寄りつくことは無くなるのでは無いでしょうか。
それでは、皆様よろしくお願いします。
【創造の光】下水道の戦い! エピソード情報 | |||||
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担当 | おじやしげき GM | 相談期間 | 10 日 | ||
ジャンル | --- | タイプ | EX | 出発日 | 2017/7/6 0 |
難易度 | 普通 | 報酬 | 通常 | 公開日 | 2017/7/16 |
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参加者一覧
ワイアット・R・ジェニアス( クーサモラエスクワックェルクラントーム ) | |
ヒューマン | シーフ | 52 歳 | 男性 |
ステラ・ザクセン( エノン・ザクセン ) | |
ヒューマン | ウォーリア | 20 歳 | 女性 |
夾竹 透乃( アマリリス ) | |
ヒューマン | ウォーリア | 20 歳 | 女性 |
テラ・グラディウス( カスミ・スミカ ) | |
ドワーフ | グラップラー | 25 歳 | 男性 |
トーマ・フェルネル( ネルタム ) | |
ヒューマン | グラップラー | 19 歳 | 男性 |
蛇神 御影( 陽菜 ) | |
ヒューマン | グラップラー | 20 歳 | 女性 |
シェルティス( 朱音 ) | |
ケモモ | ウォーリア | 23 歳 | 男性 |
フィルエ・ラ・カークス( ささみ ) | |
エルフ | クレリック | 20 歳 | 女性 |
リザルト
●苦手なのはなあに?
「しっかし、暑ィなここ…熱が籠って暑くてしゃーねぇ」
下水道にいるという悪党共を退治しに入っていった一行。その、先行部隊であるF班の、さらに前衛にいるテラ・グラディウスは、空気が通らない地下の暑さのために、少しでもその体に風を取り入れようと、パタパタとその服の袖を動かしている。
「本当ですね……。」
グラディウスの言葉に賛同するのはステラ・ザクセン。ステラは片手剣に盾を装備しているものの、暑さのためにステラもまた、皮鎧の胸元を手でパタパタとしていた。
「ぬぅ……!」
その様子を、横目でチラチラ見つつも、目を逸らしているのはグラディウスである。ステラの様子を横目でチラチラと見ては視線を逸らす、と言うことを繰り返していた。
「……あら、どうしました?」
その視線に気づき、ステラは何気なくそう語りかける。ごくごく普通の会話。少なくとも、周囲にはそう見える内容である。
「え、あ、そ、そのだな…… えっと……。」
しかし、グラディウスにとってはその会話も特殊なものであるようだが。女性に免疫が無いグラディウスにとっては、この女性ばかりのパーティは少々居づらいものであった。
「……だいじょーぶ?」
真っ赤になっているグラディウスの様子を心配してか、その元にもう一人の仲間である夾竹 透乃も近づいてきた。
「だ、大丈夫、だ……。」
「えー? でもでも、顔、赤くなってるよ?」
グラディウスの赤くなった顔を透乃がのぞき込む。本当はワイワイ聞きたいところであるが、下水道で音が響く事を考え、小声でコソコソと喋っている。
(うー…… 音を立てないように、って言ったのは私だけど……)
この下水道という環境に適応するためとはいえ、騒がしく出来ない事に少々やりずらそうな空気を出していた。
「……もしかして…… 私のこと、嫌い?」
「嫌いとかそういう訳じゃねぇよ……。」
「えへへ!」
少し不安そうに話しかけてきた透乃に対して、そう答えることしか出来ないグラディウス。
しかし、そのような回答であっても、満足であったようである。
「ほらささみ、コレも全部描いておいて?」
「あ、は、はい! フィルエお姉さん!」
先行するF班の、さらに後衛。フィルエ・ラ・カークスと、そのスレイブであるささみは、その道すがらをマッピングしながら進んでいた。フィルエのその記憶力と、ささみの手先の器用さで、下水道の正確なマップが完成しつつあった。
「でも、後続のW班もマッピングしてるんですよね…… これ、もう一枚用意した方が楽じゃ……?」
「より、正確にするためよ? 私たちが見逃してることとかもあるからね?」
「あ、そ、そうなんですね……?」
そうなのよー? と言いつつその道中あるく。ジメジメとした下水道を進む手がかりは、ステラのスレイブであるエノン・ザクセンの持つ松明の明かりだけ。仄暗い中を、一歩一歩と歩を進めている。
●まずは撃退
「シッ……!」
夾竹 透乃が、一行を引き留める。その目の前から、わずかに高い音が響いてくる。そのカツンカツンという音が近づいてくると同時に、わずかな灯りが同時に揺らめいてくる。
「…っ、出やがった!」
グラディウスがそうつぶやくと同時、3人の悪党と一行は対峙する。
目の前の3人も、一行の存在に気づいたようで、各の武器を手に構え始める。
「……んっ、はぁ!」
その行動は一瞬。目の前にいる一人に対して、浴びせられる一撃。グラディウスのその一撃は、確実にその敵の一体を捉える。人一人を吹き飛ばすのに十分な力を持つその一撃により、へたり込んでしまう。
「これで1体目……!」
ステラは、グラディウスが一体倒したことを確認してからもう一体に対峙した。この、狭い下水道においては確実に一体ずつ減らしていく方が有益ではないか……と考えていた。
「センテンタリめ。これ以上好きにはさせない!」
「へへへ、威勢の良い女じゃねえか。嫌いじゃ無い。手込めにしてやるz……。」
目の前の男が、言葉を最後まで言う暇も無く。ステラはその間合いを一瞬で詰めていた。
「……まだ、何かお話しすることは?」
その男の首元には、片手剣の剣先が突き立てられており。一瞬でも抵抗しようものなら、刃がその喉を貫こうとしていた。
「ひっ……!」
その首筋から、たらりと垂れる血に、男は両手を上に上げるしか無かった。
「この時を待ってたよ! さあさあ殺す気でかかってきてね!」
最後の一体と対峙しているのは透乃。さっきまでとは違い、静寂から解放されたこともあり、その喜びを爆発させていた。
しかし、それでもフィルエやささみを守れるようにすることは忘れていない。
「ちっ、なんだ、このアマ……!」
挑発され、思わずなにも考えずに突撃してしまう男。その男を迎え撃つように。
「そーれぃ!」
透乃の両手斧が、襲いかかってくる。それは、いともあっさりと。しかし、確実に。目の前の敵を撃退していった。
「……もう終わり? つまんないの!」
●一方後続組は
「ふむ…… 大丈夫じゃろう」
後続班であるW班は、ワイアット・R・ジェニアスを先頭に、その歩を進めていた。シーフとしてのその感覚を元に、一歩、また一歩と進んでいく。しかし、この班はマッパーが誰もいなかった。迷子になる、と言うことは無かったが、先行しているであろうF班の姿は、まだ見えない。
後続の、さらに一番後ろ。全員を視野に入れることが出来る位置を歩いているのは、シェルティスである。彼の役目は、目の前のみならず、天井、溝といったものに至るまでに気を配り、トラブルに対応すること。
「怪我がなければ最高なんだが…… まぁそううまくはいかないか。さて、鼠掃除と行こうか」
そう独りごちたそのとき。
ぐぅ~。
何か、凄い間抜けな音が聞こえてくる。その音の発生源は、シェルティス自身の腹部であって。自分が空腹であることに、今気がついた。仕方の無いことかも知れない。全員が、その神経の全てを集中させてこの下水道の探索を行っているのである。空腹メーターが上昇してしまっていても不思議では無い。
幸いにも、その鞄には、大好物であるカレーパンがストックされていた。
「んむ……。」
そのカレーパンを一人頬張る。心地よい激辛が口内に広がり、その刺激が集約されていく。つまり、美味しい。
「……なんだか、誘導されている感じが、しませんか?」
「ふむ…… 確かに、空気が変わった気がするのぉ」
蛇神 御影は、道中のほんの小さな違いに気がついた。少しずつではあるが、誘導されているかのような。
そして、その違和感にはジェニアスも気がついているようである。
そして、その目の前には、3人の男が立っていた。
●その攻撃は突然に
「くくく、こんな簡単に引っかかるものなのかグフェ!?」
敵の一人が何かそれっぽい台詞を吐こうとしたその瞬間。トーマ・フェルネルのナックルがその右頬にクリティカルヒットする。
「こ、こ、だぁ!しゃぁ!」
この、下水道という限られたスペースを上手く使うために。壁を蹴っての三角飛びから、その拳を放ったのである。
不意打ち……。コレは、ジェニアスが考えていた作戦の一つである。悪党相手に正々堂々もない。むしろ、積極的狙っていくべきではないか、と言う作戦。その作戦に従って、W班は行動を開始していたのである。
明らかに誘導されていることが分かっていた上に、目の前に、灯りが見えたとき。その瞬間から戦闘モードに入っていたのである。
こちらの作戦がバレて奇襲されることを防ぐため、その全てを目と耳で警戒し、フェルネルのみが先行して近づいていたのである。
そこに、一向に気づいた男達が、その一向に気が向いている間にフェルネルからの一撃。その作戦が、綺麗に決まった瞬間であった。
「……くっそ、やっちまうぞ!」
一人がやられてしまい、一気に飛びかかってくる二人。しかし、その攻撃も蛇神 御影の敏捷性の前には、何の意味も無い。
「ほらほら、あんた達、そんなもんなの?」
自慢のスピードで二人を撹乱しつつ、一体ずつ確実にダメージを与えていく。確実に、少しずつ。
「し、しまっ……。」
御影が気づいたときには、もう遅く。その背後に、一人の男が回り込んでしまう。
「ひっひっひ、そっちに気を取られてもいいのかな?」
しかし、目の前の敵からの攻撃もあり、背後の敵にはそこまで対応が出来ていない。ある程度は動き回れる広さであるとは言え、下水道という環境からもその動きは少々鈍い。
「くっ……!」
「よし、もらっ……。」
背後から振りかぶられた片手剣。一撃を食らうことを覚悟した御影であったが、覚悟していた衝撃が来る気配は無い。
「なにぃ……!?」
振り下ろされた片手剣は、遠く弾き飛ばされる。その元には、シェルティスが立っていた。
「よかった」
シェルティスの肉体によって片手剣を弾き飛ばされたその男は、一瞬なにが起こったのか理解することが出来ず。その一瞬の隙を突かれジェニアスに拘束されてしまう。かなりの早業である。
「これで、あんただけね……。」
「ひ、ひぃっ……!」
孤立無援になってしまった男は、目の前にいる御影のオーラに気圧されてしまっている。戦意喪失してしまったのか、その場にへたり込んでしまった。このまま、彼も拘束し、戦闘終了。このまま回収し、一行はその足を進めていくのであった。
●全員集合
「おぉ…… アレは先行組かのぉ?」
「あら、やっと合流出来たのね」
F班のフィルエと、W班のジェニアスが、お互いの班を確認し、2班は合流に成功する。双方でなにが起きたか、何があったかの情報交換を行っているところである。W班がマッピングをしていなかったことに関してフィルエは少々苦い顔をしていたが、それ以外に関してはなにも問題無く進行しているようである。
「となると、後は雑魚3体に、エリー、と言う事かのぉ」
「おそらくはね。問題は無いとは思うけど……。」
戦況の確認、今後の作戦などの話し合いが続いていたそのとき。
「てめえらか…… 俺たちの子分をやってくれたって言う奴らは」
3人の男達が、一行の目の前に現れる。仰々しく一向に対して喧嘩を売っている男達は、各に武器を持って以降と対峙する。
「まぁ、エリー様のため、散っていった仲間のため、剣のさびになってもらおう……!」
男の一人が、突貫。両手剣を振りかぶり、フェルネルのところに飛びかかってくる。もちろん、その突貫には気づくものの、そのスピードの速さに一瞬だけ反応が遅れてしまう。
「ちぃっ!」
そこに、その盾で受け止めるのはステラ。
「もう、大丈夫ですか?」
「うっせ、少し油断しただけだっての! よっし、行くぜ!」
フェルネルのその言葉と同時、ステラはその手でしっかりと持った片手斧を男に向かって突き立てる。
ビュン、と言う風斬り音と共に、その男が『元々いたところ』に片手剣が通過する。
「へっ、そんな攻撃、当たるとでも……グフッ!」
その一瞬の間に、回避した男出会ったが、回避と同時に、その顔にナックルが飛んでくる。
「な、なにが……! きゅぅ……。」
片手剣から避けるという一瞬の隙を作り、その間にフェルネルが壁に向かってジャンプ。両手斧の攻撃を避けきったところにちょうどフェンネルからの攻撃が炸裂すると言うコンボ技である。この少しの間で考えたコンボとはいえ、綺麗に決まったようである。
一撃を食らった男は、倒れ込んでしまう。
「まさかここであいつがやられてしまうとは……!」
そういうのは、先ほどの男の隣にいた男である。先ほどの突貫男と違い、少しは作戦を考える頭があるのか、無駄に飛び込んでは来ない。しかし、その代わりとして、中々間合いを詰めてこない。
「ぶー! さっさと、殺す気でかかってこーい!」
その様子にしびれを切らしているのは透乃である。また大暴れ出来ると喜び勇んでいたのだが、中々攻撃してこないことに関して我慢が出来なくなってきている。
「ふっ、来いと言われてホイホイ行くようなバカじゃ無いのさ……。」
少し長い髪をかき上げて、ただただじっと待っている。ほとんど動いていない。
……しかし、その後ろで、動いている影に気づいてはいなかった。
その影は、鞄を持っていた。そして、その鞄の中には、油で揚げてあるパンが。
「ふっ、私が動かなければぁ……んむっ……。」
口を大きく開けた瞬間。その口の中に、鞄の中のパンが詰め込まれる。
「んぐ、んぐ……。」
男が、口に入ったものを咀嚼する。と同時、その口からは火が噴き出す。
「……!」
声にならない声を上げながら、男は慌てだす。シェルティスの鞄に入っていた、激辛カレーパン。シェルティスにとっては美味しいカレーパンであっても、ごく普通の男性にとっては一口食べたら汗が噴き出る、と言うレベルではすまない辛さのカレーパンである。
「ぃやっほーう! もらったぁー! くーらえー!」
その次の瞬間。その隙を狙って透乃はその間合いを一気に詰め、その両手斧を振り回す。その振り回されている両手斧は、地面に這いつくばって悶絶している男に、クリーンヒットしたのであった。
「さぁ、付いてこられるかしらね」
御影は、最後の一人の男の前を自慢の俊敏さで動き回っていた。ターゲットは一人、ある程度自由に動き回れるこの環境において、撹乱のために高速移動することは有益であった。
「よっ、はっ、ほっ……。」
しかし、その撹乱にも、この男は完璧では無いにしてもある程度はついて行っている。しかし、それでも少しずつ削られていく体力は無視出来なくなってきていた。
「くっそ、せめて一撃……!」
最後に、せめて一撃でも食らわせようと、御影に向けて男はその拳を向ける。
それと同時、御影はその身体を横に移動させる。そこには、グラディウスがそのナックルを構えている。
「オラァッ!」
その一撃で吹っ飛ばされる男。ここまで綺麗に吹き飛ばされるのは中々珍しいかも知れない。
「ふぅ…蛇神、怪我ねぇか?」
グラディウスは、今回の作戦で撹乱役を買って出てくれた御影に対して、ねぎらいの声をかける。
「あら、ありがとう…… アナタの作戦のおかげよ。 ……あら?」
真っ赤になっているグラディウスの様子をみて、少し疑問に思いながらも、お互いにねぎらいの声をかけていくのであった。
●最終決戦
「ふぅん……? 中々、骨があるみたいじゃない?」
3人を倒した一行の目の前、闇の中から声が聞こえてくる。その声は少しずつ近づいてきて、それと同時に松明の火も近づいてくる。
その火に照らされる顔は端正な顔立ちの、女性。しかし、ここまで対峙してきた男達とは、違うオーラのようなものが、ある気がする。
「アイツが親玉……。」
グラディウスがそう独りごちた。他の一行も、目の前の女性をしっかりと対峙していた。
「何か、私をここから追い出そうとする奴らが来てるって言うからあいつらに遊ばせようと思ったんだけど…… 本当に役立たずだったねぇ」
ケラケラと笑う声が、下水道に響き渡る。
「あいつらなんかより、お前らの方がよっぽど仲間としてふさわしいや。どうだい? 私と組んで暴れないかい?」
「……っ!」
その言葉に、ステラは剣を構えるその手をギュッと握りしめる。その目は、強くエリーを睨み付けている。
「おぉ、怖い怖い。そんなに睨み付けないでよ。悪い話じゃ無いと思ったんだけどな。私の下で、生きることは」
「テメェその口を閉じろ!」
ずっとメンチを切っていたフェルネルが、我慢出来なくなってその声を荒げる。その目は殺意に近いものを感じられるほどになっていた。
「そっか。そっかそっか。仕方ないか。仕方ないね。それじゃあ……死ね☆」
同時に、エリーは大きく地面を蹴り出した。
「まずはー…… アンタから☆」
脱兎のごとく飛び出したエリーの剣先は、フィルエの元に。その首元めがけ、剣先が飛び込んこようとしている瞬間。
「ッ!俺が防御する!」
グラディウスが、その攻撃の矢面に立つ。防御役として、率先して攻撃を受ける壁役として、防御を重視していた。
「ふーん…… よくカバー出来たねぇ……。でも、コレについて来れるかなー☆」
そう言って、エリーは移動速度を上げていく。
「はっ、ほっ、ふっ!」
「こ、こ、だぁ!しゃぁ!」
「ぃやっほーう!くーらえー!」
まずは、このスピードに付いてこれる御影が、その速度を下げるため、少しずつ打撃系の攻撃を与えていく。
スピードが下がったところにたたき込むのは、フェルネルのナックル。
そして、そこに透乃の波状攻撃が乗っかる。そのスピードを確実に下げつつ、ダメージを与えていく。
「くっ、こ、これでも!」
その殺したスピードの中、エリーの片手剣が透乃の頬に軽く赤い線を描く。
「うわっっと、やーるねー!いいよいいよー!」
その攻撃を受けたことによってそのテンションがさらに上がっていく。
「ぐふっ、な、中々やるじゃ無い……? で、でも、これで……!」
ダメージを受けていくエリー。しかし、その際後の力を絞り、その刃を向ける。その先は、ステラ。
エリーが、ステラの元にツッコんでいく。その刃は、確実にステラを切り刻もうと、ステラの元に飛び込んでいた。
「センテンタリめ。これ以上好きにはさせない!」
エリーの刃と、ステラの刃が交差するのは、一瞬。
一瞬の静寂の後、エリーは、力なく、倒れた。
●平和
「これで、任務完了ですね」
地上に戻ってきた一行を、人々が歓迎した。
「コレで、センテンタリの奴らがのさばるなんて事も無くなるだろう」
人々の感謝の言葉と、報酬をその手に持って、一行はまた新しい冒険に出るのだった。
依頼結果
成功
|
依頼相談掲示板
【創造の光】下水道の戦い! 依頼相談掲示板 ( 31 ) | ||
---|---|---|
[ 31 ] ステラ・ザクセン
ヒューマン / ウォーリア
2017-07-03 03:17:01
|
||
[ 30 ] テラ・グラディウス
ドワーフ / グラップラー
2017-07-03 00:54:00
|
||
[ 29 ] トーマ・フェルネル
ヒューマン / グラップラー
2017-07-02 20:13:31
|
||
[ 28 ] シェルティス
ケモモ / ウォーリア
2017-06-30 15:31:52
|
||
[ 27 ] ステラ・ザクセン
ヒューマン / ウォーリア
2017-06-30 06:59:10
|
||
[ 26 ] 蛇神 御影
ヒューマン / グラップラー
2017-06-29 22:10:53
|
||
[ 25 ] フィルエ・ラ・カークス
エルフ / クレリック
2017-06-29 21:36:07
|
||
[ 24 ] シェルティス
ケモモ / ウォーリア
2017-06-29 20:23:44
|
||
[ 23 ] ワイアット・R・ジェニアス
ヒューマン / シーフ
2017-06-28 22:48:36
|
||
[ 22 ] フィルエ・ラ・カークス
エルフ / クレリック
2017-06-28 22:21:34
|
||
[ 21 ] 蛇神 御影
ヒューマン / グラップラー
2017-06-28 22:14:40
|
||
[ 20 ] 夾竹 透乃
ヒューマン / ウォーリア
2017-06-28 22:04:56
|
||
[ 19 ] ステラ・ザクセン
ヒューマン / ウォーリア
2017-06-28 05:03:23
|
||
[ 18 ] テラ・グラディウス
ドワーフ / グラップラー
2017-06-27 22:51:10
|
||
[ 17 ] 蛇神 御影
ヒューマン / グラップラー
2017-06-27 22:28:43
|
||
[ 16 ] トーマ・フェルネル
ヒューマン / グラップラー
2017-06-27 21:22:38
|
||
[ 15 ] ワイアット・R・ジェニアス
ヒューマン / シーフ
2017-06-27 20:02:48
|
||
[ 14 ] シェルティス
ケモモ / ウォーリア
2017-06-27 20:00:19
|
||
[ 13 ] シェルティス
ケモモ / ウォーリア
2017-06-27 19:56:52
|
||
[ 12 ] 夾竹 透乃
ヒューマン / ウォーリア
2017-06-26 23:37:10
|
||
[ 11 ] フィルエ・ラ・カークス
エルフ / クレリック
2017-06-26 22:09:24
|
||
[ 10 ] 蛇神 御影
ヒューマン / グラップラー
2017-06-26 20:09:27
|
||
[ 9 ] ワイアット・R・ジェニアス
ヒューマン / シーフ
2017-06-26 00:14:45
|
||
[ 8 ] テラ・グラディウス
ドワーフ / グラップラー
2017-06-25 23:01:18
|
||
[ 7 ] トーマ・フェルネル
ヒューマン / グラップラー
2017-06-25 22:22:04
|
||
[ 6 ] 夾竹 透乃
ヒューマン / ウォーリア
2017-06-25 21:55:07
|
||
[ 5 ] フィルエ・ラ・カークス
エルフ / クレリック
2017-06-25 20:11:38
|
||
[ 4 ] ステラ・ザクセン
ヒューマン / ウォーリア
2017-06-25 20:01:50
|
||
[ 3 ] 蛇神 御影
ヒューマン / グラップラー
2017-06-25 19:40:03
|
||
[ 2 ] シェルティス
ケモモ / ウォーリア
2017-06-25 19:21:30
|
||
[ 1 ] ワイアット・R・ジェニアス
ヒューマン / シーフ
2017-06-25 18:03:26
|