菌界の王を打ち倒せ!(春夏秋冬 マスター) 【難易度:とても難しい】




プロローグ


 大地が鳴動する。
 それは終末の産声にして星の悲鳴。
 世界が崩壊する兆しだった。
 起点となるのは菌界。
 動死体、ノーライフキングの蠢く場所だ。
 中心となるのは黒錆の塔、地下大空洞。
 ノーライフキングの王が星の核を侵食していた場所で、ダークエルフだった男が呟いた。
「逃げられましたか」
 楽しげに笑みを浮かべる男の名はゼナン。
 神の手の一員だった男だ。
 もっとも、すでに裏切っていたが。
「菌界の王と同化したばかりで慣れませんね。それとも彼女達の足掻きを賛美するべきですかねぇ」
 自分を殺そうとした者達の健闘をゼナンは讃える。
 彼を殺そうとしたのは大物喰いと呼ばれる一団。
 神の手の戦闘部隊だ。
 菌界の王の側近を滅ぼし、王すら拘束。
 そしてゼナンが王と同化し、ノーライフキングにより浸食された大地を意のままに操る。
 だがゼナンは裏切り、その力を自分の物にしたのだ。
 それを知った大物喰いの大半を殺し、けれど一部には逃げられている。
「逃げた所で、どうにもならないでしょうに」
 ゼナンは笑う。
「神の元の絶対の平等。貴女達の望むそれは、決して手に入らないのですから」
 それを教えてやった時のことを思い出し笑みが深まる。
 オークとの混血ゆえの差別。あるいはデモニックがデーモンにより創り出されたイービルの変異種だったという事を知る者達から弾圧を受けた者。
 他にも様々な理由で迫害を受けた者達が、縋るように願った望み。
 そのために危険な汚れ仕事をさせられていたというのに、神の手の上層部は嘘を吐いていたのだ。
「救いなどないのです。始まりの理想は腐り堕ち、それを苗床に諦めと欲望が広がるのみ。私のようにね」
 ゼナンは自らの肉体となった菌界の王の手を地面に向ける。
 すると地面が盛り上がり、その下から無数のノーライフキングが現れる。
 大地を侵食した菌界の王の肉体を使い生み出した分身だ。
「ふむ、巧く出来ましたか。これなら、私を滅ぼそうとする者達に対抗できるでしょう」
 すでにゼナンが菌界の王と同化することで大地には異変が起きている。
 その異変を知り、元凶たるゼナンを放置はしないだろう。
「もっとも、まともに戦える者など、ろくに居ないでしょうが」
 神の手の計画が進んでいれば、今頃ディナリウムは壊滅している筈だ。
 けれど、それでもゼナンは慎重だった。
 ゼナンは、大地に広がる王の肉体から自らを一時的に切り離す。 
「ここは任せます。せいぜい、多くを殺しなさい」
 自らの分身に黒錆の塔の守護を任せ、この場からゼナンは去る。
「菌界に広がるノーライフキングも全てを使い潰して構いません」
 自らの分身、そしてノーライフキングを使い捨て逃げ出そうとしていた。
 去り際、ゼナンは自らの分身に言った。
「もし滅ぼされずに済んだなら、増えなさい。私も落ち着き次第、私を増やします」
 それがゼナンの目的。
 菌界の王と化し、その力をもって際限なく増えること。
「私は滅びません」
 どろりと濁った声で呟く。
「私は私を残す。そのために、全ては死に絶えなさい。その死体を苗床に、私は永遠を目指す」
 その邪魔をするなら、全てを滅ぼす覚悟がゼナンにはあった。
 たとえそれが、神であろうと。
「まぁ、この期に及んで邪魔をする者など知れていますが」
 ゼナンは嘲笑う。
「繰り返させるだけの無能な上位者は傍観しかしないでしょう。障害となるなら、この世界の者達。最大の邪魔は妖精ですが――」
 菌界の王と同化したゼナンは、王の記憶を探り知っている。
 それはかつて古王国の魔法兵器として創られ反逆し、古王国の全てを滅ぼしたノーライフキングの記憶。
 全てを殺し尽くそうと動き、妖精たちに滅ぼされかけた記憶でもある。
「妖精王オべロン。妖精妃ティターニア。守護妖精スプリガン。そして世界樹イグドラシル……ノーライフキングを滅ぼす一歩手前まで行きながら力尽き、長き眠りに落ちた者達」
 黒錆の塔の外に出ながら、ゼナンは呟き続ける。
「残念でしたねぇ。本来なら、とっくに目覚めて滅ぼしていたでしょうに。人間の欲を甘く見過ぎです」
 それは人が魔石を使い繁栄を享受し、自然を破壊したツケ。
 自然の化身とも言える妖精は、眠りから目覚めることが出来ないでいる。
「いま残っているのは、せいぜいがフェアリーズ程度。神域にあるほどの存在は、残っていない」

 嘲笑うように呟くゼナンの言葉は正しい。
 ただ一つの例外を除いては。
 その例外が、ゼナンを滅ぼすべく動いていた。

「菌界の王を滅ぼすため、貴方達の力を貸して下さい」
 厳かな声で、ダヌは冒険者達に言った。
 美しい女性に見える彼女は人間ではない。
 チョコの木とも、御神木とも呼ばれる存在でもある。
 それが仮初めの形を結んだのが今の彼女だ。
 かつて世界を覆わんばかりに広がった世界樹イグドラシル。
 その子にして、女神ダヌと呼ばれた大妖精。
 他の神域にある大妖精が未だ眠りに就く中、唯一目覚めることが出来ている。
「私は、この場を離れることが出来ません。母たるイグドラシルが広がる神話の森と共に、引き裂かれる大地を出来るだけ繋ぎ止め、可能な限り多くの命を守る必要があります。だから私の代わりに、この子達と共に向って下さい」
 彼女の言葉と共にフェアリーズ達が現れる。
 そして彼らを核にして魔獣が現れた。
 巨大な獅子の身体と翼を持つ彼らの背に乗り、菌界の王と化したゼナンの元に運んでくれると言う。
 助けは、それだけではない。
「私の実を与えます。回復を齎す物と、一時的とはいえ英雄と呼ばれる者達の域に強化することの出来る実。これを使って下さい」
 そこまで言うと、今まで自分を信仰してきてくれた一族の1人に身体を向ける。
「貴方も、行ってくれますか?」
「はい。お任せを」
 ダヌを御神木とする一帯を治める領主の一族の1人。
 ウボーという名の彼は、迷いなく頷く。
 そして協力者は他にも。
「ボクも協力するよ」
 ウボーの元で居候しているデーモン、セパルは言う。
「このまま知らぬ存ぜぬしてても良いこと無さそうだしね。それにセレナも行くって言ってるし」
 ゴブリンやオークの子供達を育てているデモニックの女性、セレナはセパルの言葉に返す。
「ウチの子達の保護は、お願いね。それさえして貰えるなら、幾らでも協力するわ」
 
 こうしてウボーにより集められた貴方達は、菌界の王を倒す依頼を引き受けました。
 全ての用意がされる中、最後にダヌは自らの枝を貴方達に預けます。
 菌界の王を倒したあとに、それを菌界の王の身体に挿せば、崩壊しつつある大地を一時的とはいえ食い止めることが出来るということです。
 それが成功するかどうかで、この先の生存者が変わってくるでしょう。
 この依頼に貴方達は――

 GMより

 今回に限り、掲示板の相談内容を参照させて頂きます。リザルトの文字数制限がありますが、出来る限り拾わせて頂こうと思います。


解説


詳細説明

●状況

貴方達以外の勢力は黒錆の塔を攻撃するため動いています
そちらに合流する直前、ゼナンの逃走を感知したダヌから依頼を受けます
ゼナンが逃げていることを、他の勢力に知らせる余裕はありません
皆さん以外にゼナンを倒しに行ける者は居ません

●目的

菌界の王と化したゼナンの殲滅

●ゼナンと戦うまでの流れ

1 ダヌと会い状況説明を聞き依頼を受ける

ここで何か聞きたい事があれば聞けます。なんでもオッケーです

2 魔獣の背に乗り、空を移動

途中で、傷付いた一団を発見できます。大物喰いと呼ばれる神の手の一員です
仲間の敵討ちに動いていますがボロボロです
どういう対応を取るかで、ゼナン戦での戦闘が変わります

3 ゼナンを発見しバトル

ボスバトルです。皆さんがゼナンを倒せないと、悪い影響がその後で起る可能性あり

●敵

ゼナン

菌界の王を取り込み2メートル近い長身になっている
発見時点で、10体のノーライフキングに守らせています
1ターンに3回行動可能。行動は、攻撃と回復とノーライフキング1体の生産のどれかを行います
魔術と物理のどちらの攻撃もしてきます
思いっきり強いです

ノーライフキング

最初から居る護衛10体もゼナンが作り出すモノも全てが上級です
相当強いです

●NPC

ウボー。ウォーリアです

セレナ。シーフです

セパル。盾役兼敵のデバフ要員です。幻覚の能力で敵の命中力を下げます


魔獣

参加PCとNPCの人数+10体がお供します
戦わせると強いですが、指示をしないと戦い方が分かっていません

大物喰い

10人。ボロボロです

●戦場

荒野の平地

●アイテム

回復の実

30個。一粒食べるとHPとMPが全回復します

英雄の実

参加PCの人数分
一粒食べると1時間爆発的に能力が上がります
食べることによるデメリットは無いです
PCしか食べれません

ダヌの刺し木

ゼナンを倒した後に突き刺すと急速成長し、一時的に大地の崩壊を食い止めます

以上です。


ゲームマスターより


まずは感謝の言葉から。

今まで幻カタ並びにそそらにご参加頂けました皆さま。皆さまのお蔭で、楽しくGM活動を行えました。ありがとうございます。こちらでの経験を生かし、煉界のディスメソロジアでもGM業に励みたいと思います。

そして今回のエピソードですが、大規模作戦に繋がるキーエピソードです。今回のエピソード結果が、キーエピソード1と共に反映されます。

諸事情で急遽色々と詰め込んだエピソードですが、少しでも楽しんで頂ければ幸いです。

それと解説で書き込めなかった部分を少し。

菌界の王を倒しに行く途中で見つける大物喰いの中には、リーダーであるアイドル衣装姿の女性アリアもいます。見た目は美少女ですが、オークの血を引いており、バードでありながらグラップラークラスの近接能力を持ちます。バトルも出来ますし、バトルをしても対処の仕方で好感度は上がります。

以上です。
それでは楽しんで頂けるよう、リザルトに判定に頑張ります。



菌界の王を打ち倒せ! エピソード情報
担当 春夏秋冬 GM 相談期間 6 日
ジャンル 戦闘 タイプ EX 出発日 2018/5/7 0
難易度 とても難しい 報酬 多い 公開日 2018/5/17

コーディアスルゥラーン
 デモニック | シャーマン | 23 歳 | 男性 
依頼を受け
ゼナンのヤローぶっ倒す為に奴の所へ行く

途中の大物喰い
様子見てまず回復かな
もろもろ情報はあったから察せるけど何があったか聞く
ゼナンを討つというなら共闘を提案しとく
「僕等もあんたらも今目指すモノは同じ『ゼナンのクソッタレをぶっ倒す』
共闘できない理由は見当たらないよね」

戦闘
ジョブレ+英雄の実使用
予備の回復の実1個所持(体力ヤバそうな時使う
魔獣に騎乗し空中から攻撃
まず魔獣達とノーライフ減らしたい
薙刀で首刎ねるよ

ゼナン戦
仲間が攻撃に専念できる様に奴の妨害兼ねた攻撃をしたい
ノーライフが湧いたら魔獣達と共に薙刀で攻撃
畳み掛ける時はルゥとシンクロし渾身の攻撃かましたい(魔法、物理、一番有効なので
ジーン・ズァエールルーツ・オリンジ
 ヒューマン | ウォーリア | 18 歳 | 男性 
●目的
ゼナンを倒す

●行動
まず奴の元へと向かう
大物喰いを見つけたら復讐する気があるか聞き、あるなら回復の実を分けて回復させる

●戦闘
*詳細は掲示板参照

戦う相手はゼナン
魔獣はコーディアス用の一体以外をノーライフキングの攻撃に向かわせる

戦闘時はルーツを武器に同化
魔獣がノーライフキングの足止めをしてる間に【英雄の実】を使い、そのまま突撃して【セラフィムツイスト】を叩き込む
その後は接近戦を仕掛け、他の奴らと連携してゼナンを叩く。体力がヤバくなったら【回復の実】で回復

アイドル女が合流したら預かっていた実を渡す
実がなくなって、追い込まれようとも最後まで足掻く
奴を追い込んだら防御無視の全力特攻でぶち殺す
クロスト・ウォルフシルキィ
 ヒューマン | クレリック | 27 歳 | 男性 
ゼナンを倒す為に依頼を受ける
「ゼナンを滅ぼすのは人の世界を守もる為なのね、やり遂げなくちゃ」
シルキィのその言葉を強く胸に刻み頷いて「俺達の生活を守る為でもある」と笑む

ダヌにはゼナンの戦闘力の程を尋ねたい

アリア達にはダヌから聞いたゼナンの強大さを話し、共に戦えば倒せる可能性が上がると説きたい

戦闘に入る直前にジョブレし英雄の実を使用します
回復の実1つ持ち体力に不安を感じたら使用
ダヌの刺し木は俺が持つ

戦闘では前衛に位置し盾で攻撃をいなし仲間に攻撃が行くのを防ぎたい
ノーライフキングは盾で殴る攻撃も混ぜ退けたい

刺し木を刺す時は皆(アリアも)で刺したい
ジョブレ解きシルキィも一緒に
スキル神の御加護も込めたい

参加者一覧

コーディアスルゥラーン
 デモニック | シャーマン | 23 歳 | 男性 
ジーン・ズァエールルーツ・オリンジ
 ヒューマン | ウォーリア | 18 歳 | 男性 
クロスト・ウォルフシルキィ
 ヒューマン | クレリック | 27 歳 | 男性 


リザルト


○戦いへと向かう前に
 今にも引き裂かれそうな大地。
 その原因を作った菌界の王の殲滅のため、冒険者達はダヌの前に集まっている。
 そこでダヌに訊くべき事がある者は、問い掛けを口にしていた。
「どうやって菌界の王を追い詰めたの?」
 少しでも菌界の王を打倒する可能性を上げるべく【コーディアス】は過去に妖精達が菌界の王を追い詰めた方法を尋ねる。
 これにダヌは当時を思い出すように目をつむり、一拍ほど置いて目を開けると応えた。
「それはオベロンじーじが――」
 そこまで言って、こほんと咳払いを一つして続ける。
「妖精王オベロンが、妖精妃ティターニアと共に当時の妖精たちの力を束ね、封印の魔法を掛けたのです」
「それって、今でも使える?」
「無理です。妖精王も妖精妃も、その時の魔法の反動で就いた眠りから目覚めていません。我が母たるイグドラシルも守護妖精たるスプリガンも同じです。今、菌界の王を倒せるのは貴方達だけです」
 ダヌの応えに、コーディアスは続けて問い掛ける。
「分かった。なら弱点は無いのかな? 菌が大元みたいだし、炎に弱いとか」
 これにダヌは頭を振り応える。
「いいえ。おおよそ弱点といえる物はありません。ただ、かつて掛けられた封印は今も生きているので、妖精達と戦った時よりも弱体化しています。それに菌界の王を倒しさえすれば、全てのノーライフキングは滅びます」
「弱体化って……元々は、どれくらい強かったの?」
 コーディアスの問い掛けに、ダヌは少しだけためらうような間を開けて返した。
「いま貴方達が上級と呼んでいるノーライフキングの個体。あれがかつては下級と呼ばれていました。そして数も、今より多かったのです」
「それ……強すぎない?」
 表情を強張らせるコーディアスにダヌは返す。
「今では古王国と呼ばれるカダスと、その周辺国だったシンとアバに生きる者全てを殺し尽くし取り込んでいましたから」
「そうなんだ……なら、その封印って、菌界の王にも効いてるんだよね」
「ええ。それに加えて、ノーライフキングに掛けられた封印を介して得られた情報ですが、どうやら菌界の王はゼナンという名の人物に身体を乗っ取られているようです。そのせいで力は最盛期に比べ、更に落ちている筈です。ですが時間が経てば経つほど強大化していくでしょう。今が、菌界の王を倒す最大の好機です」
「……ゼナンって」
 ダヌの口にした名にコーディアスは眉を顰め、言葉を継ぐようにして【クロスト・ウォルフ】が言った。
「以前、亡くなられた方の遺体を使って実験をしていた人物ですね」
 珍しくクロストは、僅かではあるが他人の名前を口にするのに不快さを滲ませる。
 そうなってしまうほど、ゼナンという人物は度し難い。
 ゼナンのことを思い出し、重苦しい空気が流れる。
 それを払うように【シルキィ】は明るい声を上げた。
「今回は、特にやりがいのある依頼よね」
 視線を向けるクロストに、笑みを浮かべながらシルキィは続ける。
「ゼナンを滅ぼすのは人の世界を守る為なんだから、やり遂げなくちゃ」
 彼女の言葉をクロストは強く胸に刻み頷く。
「俺達の生活を守る為でもある」
 笑みを浮かべクロストはシルキィに返した。
 そしてダヌに問い掛ける。
「菌界の王であるゼナンは、今どの程度の強さなのか分かりますか?」
 倒すべき相手の指針を得るための問い掛けにダヌは返した。
「妖精王の封印を掛けられ、身体を乗っ取ったばかりで巧く使いこなせない上に、星に食い込んでいる身体の大半から頭脳部分だけを切り離して逃げている状態ですが、それでも埒外の強さを持っている筈です」
「具体的には?」
「貴方がこの世界で最強だと思う者を頭に思い浮かべて下さい。それを超える相手です」
 これに場が静かになる中【ジーン・ズァエール】は楽しそうな声を上げる。
「そいつは良いな。ご馳走じゃねぇか。随分と楽しめそうだ」
 戦闘狂なジーンは、やる気を見せる。
 それは彼のスレイブである【ルーツ・オリンジ】も同じだ。
「やっちゃいましょう! マスター!」
「やる気じゃねぇか」
 機嫌良さ気に言うジーンに、ルーツは返す。
「はい! ゼナンの悪行を許すわけにはいきません! やっつけないと!」
 これにジーンは苦笑する。
「そうかよ……まぁ、お前はそれで良い」
「はい! 一緒に頑張りましょう! マスター!」
 やる気を見せるルーツに、場の空気が和らぐ。
 そして最後に、今のディナリウムの状況を聞く。
 これにダヌは眉を顰め返した。
「魔石の光に包まれています。普通の人間が、あの中で正気を保って生きることは出来ないでしょう」
 ディナリウムに立ち寄り、調べたり何かを得たりすることは、今の所できそうになかった。
 こうして問い掛けを全て終わらせ、ゼナンを倒すため準備を整える。
 ゼナンと戦う際の配置を決め、持っていく物を再確認。
 ダヌより渡された実をそれぞれ分け持ち、ダヌの枝はクロストが預かる。
 そしてフェアリーズを核にした魔獣の背に皆は乗っていく。
「よろしくです!」
「見た目は変わっても中身は変わらないんだ」
 コーディアスは苦笑するように呟く。
 2メートルを優に超える巨大な体長の魔獣だが、声はフェアリーズと変わらなかった。
 コーディアスは先に背に乗ると【ルゥラーン】の手を取り自分の前に乗せる。
「コーディ……」
 不安を滲ませ名を呼ぶルゥラーンに、コーディアスは安心させるように、ぎゅっと抱きしめる。
「大丈夫。2人一緒なら、負けないよ」
「……ええ」
 自分を抱きしめるコーディアスの手に、自分の手を重ね頷くルゥラーン。
 それを見詰めていたシルキィの手を繋ぎ、クロストは言う。
「今回も頼むよ。親愛なる相棒」
 これにシルキィは、くすぐったそうに笑みを浮かべながら返した。
「任せなさい。クロストは私が守ってあげるんだから」
 そしてそれを見詰めていたルーツの頭を、ジーンは乱暴に撫で呼び掛ける。
「行くぞ」
「はい! マスター!」
 嬉しそうにルーツがジーンを呼ぶ中、全ての準備は整う。
 同行するウボーとセパル、そしてセレナも魔獣の背に乗り、さらに10体の魔獣が同行する中、ゼナンの元に向け飛び立った。

○道中発見
 魔獣の背に乗り、冒険者たちは空を翔る。
 馬などとは比べ物にならないほど速く、それでいて快適だ。
 魔法で防御されているらしく、移動に伴う風が当たる事もない。
 流れるように進む中、コーディアスに背中を預けているルゥラーンは、ぎゅっと手を握りしめている。
「高い所、怖いの?」
「いえ、そうではないんです。ただ、不安で」
「戦う相手が、今まで以上に強いから?」
 コーディアスの言葉に、ルゥラーンは頭を振りながら言った。
「戦ったあと、世界がどうなるか分からないですから……」
 この言葉にコーディアスは、安心させるように抱きしめたまま、頬に軽くキスをする。
 そして明るい声で言った。
「変わらないよ、なにがあっても僕らは。今までと同じように、旅をしていこう」
 コーディアスの言葉に、ルゥラーンは力を抜くように笑みを浮かべ、望む未来を口にする。
「どうせなら、今まで行ったことがない場所が良いですね」
「うん。どこが良いかな?」
「寒い場所は行きましたよね」
「風邪を引いちゃったのが残念だったけど、それも今じゃ好い思い出だね」
「そういえば、あの時に作った料理、覚えています?」
「もちろん。思い出したら、食べたくなってきちゃった」
「ふふ、そう言って貰えると嬉しいです。また、作りますね。でも、いつも同じ料理じゃ飽きちゃいますし、次はどうしましょう?」
「そうだね……どうせなら、土地に合った料理を食べてみたいけど……そうだ!」
 コーディアスは、ルゥラーンと共にある未来を口にする。
「寒い所には行ったから、今度は暑い場所にしよう。そういえば南の海にはまだ行ってなかったし、どうかな?」
 これにルゥラーンは声を弾ませ返した。
「いいですね。どんな所でしょう? 暑い土地で出来る酔狂な事は何かしら?」
 これにコーディアスは少し考え返す。
「泳いだり、とかかな? 昔、酒場のお客で南の海に行ったことがあるって言ってた人が、泳いだりするって言ってたよ」
「泳ぐ、ですか……なら、水着を選ばないといけませんね」
「うん。一緒に選びあいっこしよう。それで海に入って、中で踊ってみようか?」
「ふふ、楽しそうですね」
「ああ、きっと楽しいよ」
 戦いの先、辿り着きたい未来をコーディアスとルゥラーンは語り合う。
 それは戦い抜き、生き残るための意志と覚悟を高め合うような語り合いだった。

 それはクロストとシルキィも変わらない。

「この戦いが終わったら、クロストの想い出の場所に連れて行ってくれる?」
 どれほどの戦いだろうと生き抜くために、シルキィは望む未来を口にする。
「見てみたいって思うから。いいでしょう?」
 これにクロストは柔らかく笑みを浮かべ返す。
「ああ。となると、場所が何処だったか皆に聞いて回って……道中の足も確保しないとダメだな」
「険しい場所なの?」
「どうだったかな……綺麗な場所だったのは覚えてるんだが。でも、どんな場所でも関係ないさ。シルキィが望むなら連れて行くよ」
「ありがとう」
 シルキィは嬉しそうに返し、何か思いついたのかパッと表情を明るくする。
「そうだ! いま乗ってるこの子に連れて行って貰うのはどうかしら?」
「それは……どうだろ?」
 考え込むクロストに、2人が乗っている魔獣が返す。
「2人、運ぶです? かあさま良いと言うなら、連れて行くです」
「本当に? うわっ、嬉しい! ありがとう!」
 魔獣の応えに、嬉しそうに撫でるシルキィ。
 そんなシルキィの様子に、戦う前の余分なこわばりが消えていくクロストだった。

 道中、言葉を交わすのはジーンとルーツも同じだ。

「マスター。この戦いが終わったら、どうしますか?」
「そんなの決まってるだろ」
 ジーンは、いつもと変わらぬ口調で返す。
「強い相手を探して殺り合うだけだ。変わらねぇよ、これから先も、ずっとな」
「変わらない、ですか?」
「おう、そうだ」
「……だったら、ボクも変わりません」
 ルーツは決意するように言った。
「これからもマスターのスレイブとして、全力でサポートします」
 それが当たり前だというように、なんの迷いも見せずルーツは言い切った。
 これにジーンは小さく笑うと、乱暴にルーツの頭を撫でながら言った。
「おう。お前は俺のもんだ。だからこれからも、ずっと俺の傍に居ろ」
「はい……ずっと一緒です、マスター」
 ジーンに頭を撫でられながら、ほんの少しだけ身体を預けるルーツだった。

 そうして冒険者とスレイブは語り合い、戦い前の余分なこわばりを消していく中、同行していたセパルが声を上げた。

「ねぇ、ちょっと気になる集団見つけたんだけど」
 後ろに居たセパルはウボーとセレナと一緒に冒険者達の前に出ると、遥か先を指さし言った。
「ゼナンに向かう途中にさ、神の手の子達が居るんだよ」
「神の手?」
 訝しげに訊き返すジーンにセパルは返す。
「うん。大物喰いって呼ばれてた子たちだよ。なんだか、かなりボロボロだけど」
「大物喰い……あいつ等か」
 以前、大物喰いの内アイドル衣装の女を見たことのあるジーンは、セパルの言葉に思い出す。
「いつもなら殺り合う所だが、今は相手してる暇はねぇな」
 ゼナンという大物を前に、それより小物には興味がないジーンは、つまらなそうに言った。
 そこにウボーが言葉を引き継ぐように言った。
「いや、今この状況でここに居るのは変だ。ゼナンが居る方向に向かっているのも気になる。ひとまず情報を探るためにも接触したい」
「それは良いけど、大物喰いって神の手なんでしょ? なにかの罠の可能性はないかな?」
 コーディアスの疑問にセパルは返した。
「その可能性は、ないんじゃないかな? あのボロボロ具合で、ボク達を罠にはめる余裕はないだろうし。それ以前に、ひょっとすると捨てられてるのかもしれないし、あの子達」
「捨てられるとは……神の手にですか?」
 クロストの問い掛けにセパルは返した。
「うん。前に神の手に雇われてた時に見たけど、使い捨ての道具扱いされてたから、あの子達」
「そんなんで、よく従ってたな、あいつら」
 呆れたように言うジーンにセパルは返す。
「他に行く場所なかったみたいだし。色々と差別とか迫害受けてた子たちだから。神の手の上の奴らがおためごかしに言ってた『神の元の絶対の平等』も本気に……というよりは縋って信じようとしてたからね。そのためなら、なにをしても良いし死んでも良いとか思ってる子しか居なかったし」
「差別や迫害、ですか……」
 クロストの言葉に、セパルは返す。
「うん。オークとの混血で差別された子とか、デモニックだから迫害された子とかね」
「……なんでデモニックだと迫害されるの?」
 訝しそうに聞き返すコーディアスにセパルは返す。
「だって、デモニックを作ったのはデーモンだもん」
「……どういうこと?」
 思わず聞き返したコーディアスにセパルは返す。
「命の母、ティアマト。それがキミ達デモニックの始祖を作ったデーモンなんだけどね、元々はイービルを作るつもりで失敗しちゃったらしいんだ」
「……失敗って」
「良心を感じる自我はあるし従わないしで、失敗作って言ってたよ」
 セパルが告げた事実に思う所があるのか、少し考え込むクロストとコーディアス。
 それに対しジーンは興味なさ気に言った。
「どうでもいい、そんなことは。それよりも大事なのは、アイツらが戦える奴らかどうかってことだ」
「そういう所、ブレないね。キミは」
 セパルの言葉に、ジーンは変わらぬ口調で返す。
「アイツらの境遇がどうだろうが、それでやったことが変わる訳でもねぇだろ。今はそんなことより、これからゼナンと戦うのに邪魔になるかどうかだ」
 これにセパルは肩を竦めるように返す。
「まぁね。ゼナンと戦ってる途中で、後ろから不意打ち喰らったりしたらたまらないし。そういう意味でも、なんでここに居るのか確かめといた方が良いかもね」
 その後も冒険者たちは話し合い、状況の確認のためにも大物喰い達に接触することにした。

○交渉
「マジでボロボロだな」
 大物喰い達を見て、ジーンは呆れたように呟く。
 アイドル衣装の女性を中心にして、合せて10人の大物喰いは至る所に傷を滲ませ、中には見て分かるほど腕を腫らしている者も居る。
(腕が折れてんな、ありゃ。ろくに手当てをする暇もなく逃げ出して来たって所か)
 明らかに強者である大物喰いをここまでボロボロに出来る相手が居ると知り、ジーンは薄く笑みを浮かべる。
「なにが可笑しい」
 ジーンの笑みに気付いたアイドル衣装の女が鋭い声をぶつけてくる。
「なんだ、ボロボロで気力もないかと思ったら、そうでもねぇんだな」
 楽しげに返すジーンを忌々しげにアイドル衣装の女は睨むが、すぐにセパルに視線を向ける。
「なぜ貴様がここに居る、セパル。神の手を見限って、次に擦り寄るのは冒険者か? それに後ろに居る魔獣は何だ。どこに向かう気だ」
 矢継ぎ早に問い掛けるアイドル衣装の女にセパルは返す。
「別に神の手には、ギブ&テイクで協力してただけだしね。それよりキミ達こそ、こんな所で何してるの?」
「……教えてやる義理が――」
「捨てられた? 神の手に」
 セパルの言葉にアイドル衣装の女は言葉に詰まる。
 見れば、他の大物喰いも何も言い返せずに黙ったままだ。
 それでも何か言い返そうとしているアイドル衣装の女にセパルは続ける。
「単純に捨てられたってより、使い捨てにされたって所かな。なにがあったの?」
 セパルの問い掛けに大物喰い達は何も返さない。
 そこにクロストが呼び掛けた。
「名前を教えてくれませんか?」
「……は?」
 眉を寄せ訊き返すアイドル衣装の女にクロストは続ける。
「お互い話をするのに、名前を知らないのは不便ですから。私はクロストといいます。彼女はシルキィ。私のスレイブです」
 これにアイドル衣装の女は目まぐるしく打算を組むように考えたあと、冒険者達から情報を得るためには必要だと思ったのか名を告げる。
「アリアだ」
 アリアが名乗った後、冒険者達と大物喰いも名乗り合い、お互い情報を得るために言葉を交わす。
「それで、何があったのか教えてくれるかな? 僕たちは、これから菌界の王を乗っ取ったらしいゼナンって奴を倒しに行くんだけど」
 コーディアスはアリア達から情報を得られるよう、先に自分達の状況をある程度話す。
 これにアリアは乾いた笑いを浮かべ返した。
「お前達が、奴を倒すだと? ふざけるなよ。アレは私達の獲物だ」
「ゼナンの事を知ってるの?」
 アリア達のボロボロな様子から、ある程度予測は立てているものの、確信を得るためにコーディアスは尋ねる。
 これにアリアは返した。
「嫌というほど知っている。アイツは、仲間の仇だからな」
「……どういうことですか?」
 クロストの問い掛けにアリアは続ける。
「アレが菌界の王と同化するために、露払いで先陣を切らされたのが私達だからな」
「……それって、完全に捨て駒扱いだよね」
 セパルの言葉に、アリアは激情を抑えた声で返す。
「捨て駒でも、構わなかった……それで悲願が達成されるなら……だが奴は……裏切った……」
「裏切ったとは、どういうことですか?」
 クロストの問い掛けにアリアは返す。
「本来なら菌界の王と同化した後、その力を持って世界を支配下に収め、神の威光を広めるのが目的だった……だが奴は、それを自分の為だけに使おうとした」
「だから戦った。けど、返り討ちに遭ったってこと?」
 コーディアスの問い掛けに、アリアは拳を握りしめ返す。
「そうだ……その時に、仲間の大半は奴に殺された。私達は何とか逃げ出して、仇を取るために奴を追い駆けている所だ」
「ん~、それだけ?」
 セパルの問い掛けに、アリアは身体を硬直させる。
 なにも応えたくないという様子を見せるアリアに、けれどセパルはあえて言った。
「ゼナンに殺される所までが、キミ達の役目だったんじゃないの? 露払いで全員死ぬならそれで良し。生き残っても弱ってるだろうから、そこをゼナンが殺してノーライフキングの苗床にするまでが、神の手の計画だったんじゃない? そこでゼナンが裏切ったのは、想定外だったんだろうけど」
 アリアは返さない。
 だがその無言が、何よりも雄弁に答えを語っていた。
 周囲に沈黙が落ちる。
 それを破ったのはジーンだった。
「ちょうど良いじゃねぇか。テメェらもこっちも、ゼナンをぶっ殺すのが目的だ。ゼナンを殺すのは俺だが、どうせ邪魔くさい護衛が居る筈だ。そっちはくれてやる」
「お前達が、奴を殺す? 分かってるのか、奴の強さを」
 アリアの言葉にクロストが返す。
「聞いています。最盛期よりも落ちているとはいえ、古き王国を滅ぼし、今では大地を引き裂くほどの力を持つ相手だと。それほどの相手だからこそ、協力する必要があります」
 この言葉にアリアは、冒険者達とセパル達を見極めるように見詰め言った。
「セパルはともかく、他の貴様らは使えるのか?」
 これに返したのはウボーだった。
「十分だと思うぞ。なにしろ神の手の幹部とかいう、アルゴーを倒したのが彼らだからな」
「……それは本当か?」
「ここで嘘を言っても、どうにもならないだろう?」
 アリアは悩むような間をおいて返す。
「いいだろう。どのみち、私達に断る余裕はないのだからな」
 自嘲じみたことを口にするアリア。
 そんな彼女にジーンは言った。
「話は決まったみてぇだな。でも今のテメェらじゃ、盾にすらなれねぇだろ」
「……侮るな。命を捨てれば、奴の心臓だろうと潰してみせる」
「馬鹿言うな。野郎をぶっ殺すのは俺だって言っただろ。テメェらはこれでも喰って雑魚の相手でもしてろ」
 ジーンはそう言うと、ダヌから渡された回復の実をアリアに一粒投げる。
「……なんだ、これは」
「一粒食っただけで怪我から疲れまで回復する実らしいぞ」
 アリアはジーンの言葉に迷いも見せず食べる。
 食べた途端、一瞬で全ての傷が消え疲労も回復する。
「なんだ、このデタラメな実は……」
 あまりの効果に声を上げたアリアにコーディアスが言った。
「あんたらのお仲間が燃やそうとしたご神木の実だ」
「……そうか」
 さすがに思う所があったのか、声に苦い物を滲ませるアリアにコーディアスは続けて言った。
「あんたらの理想は知らないが、やり方が間違ってると是非とも気付いて欲しいね」
 この言葉にアリアは眉を寄せ返す。
「間違っていようが、何もせずにいれば踏み潰されるだけだ。そういうことを言いたいなら、せめてそうせずとも生きられる場所を言ってみろ」
「ウボーの領地なら大丈夫だと思うけどね」
 胡散臭そうに見つめるアリアにコーディアスは続ける。
「ウボーの領地の人々は驚くくらい多種族に寛容だ。ゴブリンやオークの子供が居ても、人の子供と変わらない対応をするぐらいだし」
 これにアリアは乾いた笑いを浮かべ返す。
「はっ、笑わせる。そんな戯言を言わなくても、奴を殺すまでは共闘してやる。その後は――」
 更に何か言おうとした所でウボーが口を挟んできた。
「それなんだがな、ちょうど良い。お前達の報酬はウチの領地で今後の生活をみるってことで良いか?」
「……は? なにを言ってる、貴様」
 胡散臭そうに聞き返すアリアにウボーは続ける。
「なにって、共闘するんだろ? だったら、その分の報酬を払わないとな。ただ働きさせる気はないぞ」
 これにジーンがつまらなそうに言う。
「ちょっと待て。ゼナンの奴をぶっ殺して生き残ってたら、そいつらと殺り合うつもりなんだぞ、こっちは」
「悪いな。諦めてくれ。ウチの領民になったら、俺の守るべき対象だからな」
 これに警戒するように返すアリア。
「……勝手に決めるな貴様。手頃な手駒が欲しいんだろうが、侮るなよ」
「いや、そんなの別に求めてないぞ。とはいえ人手不足だし、お前らにはウチで引き取ったゴブリンやオークの子供達の世話をして貰うぞ」
 これにアリアは嘲るように笑みを浮かべ返した。
「つまらん戯言だな。良いぞ。本当に、そんな場所があるなら子供の世話だろうがなんだろうがしてやろう」
 自分で自分を追い詰めることを言っちゃうアリア。

 そんなやり取りがあった後、回復の実を他の大物喰いに渡し回復させる。
 そしてゼナンとの戦いに合わせ戦術を話し合う。

「リーダーとして最も有効な戦術を貴方の仲間に指示してくれますか?」 
 戦術の話し合いの中、クロストはアリアに頼む。
 それにアリアは淡々と返す。
「奴を殺せるなら、幾らでもしてやる。それより貴様は、どうなんだ」
 試すように訊いてくるアリアに、クロストは自分が取れる最善を口にする。
「アリアさんが前衛なら攻撃から守りますよ、誰だってね」
「……せいぜい、期待させて貰おう」
 皮肉げな笑みを浮かべ返すアリアだった。

 そうして戦術の擦り合わせは終わり、回復の実もそれぞれ分けると、全員で魔獣の背に乗りゼナンの元を目指す。
 小一時間ほど過ぎた頃、一行の中で1番目が良いセパルがゼナンを発見し皆に伝える。
 それと同時に大物喰いは魔獣の背から降り、セパルの幻覚の範囲から出てゼナンの元に。
 クロストの戦術指示を任せるという言葉もあり、アリアは最も効果的と思える行動に出ている。
 それは自分達が囮としてゼナンの気を引いた後、ゼナンに護衛が居れば可能な限り引き離し。
 そうでなければゼナンに最大攻撃を食らわせた所でいったん逃走する振りをし、そちらに注意が向いた時に冒険者達が不意打ちを食らわせる事になっていた。
 全ての準備が整い、大物喰いがゼナンに気付かれるほど近付いた頃、戦いは始まった。

○菌界の王を打ち倒せ!
(よし、守りに穴が開いた)
 コーディアスは魔獣に乗り上空から俯瞰しながら戦況を確認する。
 冒険者たちの布陣は、コーディアスが魔獣に乗り全体の援護攻撃。
 クロストが全体回復と防御と注意の引きつけを兼ねた攻撃。
 ジーンがウボー達のサポートを受けつつゼナンを攻撃。
 そして残った魔獣は、冒険者たちの指示を受けつつ数体一組になって護衛のノーライフキングを攻撃という形を取っていた。
 ここに大物喰いが加わり、ゼナンを囲むように護衛に就いていた10体の内、3体を引きつけ戦いを始めている。
 それによって生じた敵護衛の穴を更に広げるように、魔獣が護衛に襲い掛かった。
 これによりゼナンが孤立した隙を逃さず、冒険者達は一斉攻撃に出た。
「コーディ」
 ルゥラーンはコーディアスの頬にキスをしジョブレゾナンス。
「これからも旅を続けましょう」
「うん。そのためにも、奴を倒そう」
 同化と同時にコーディアスは英雄の実を食べる。
 飲み込んだ瞬間、爆発的に力が溢れて来る。
 あらゆる感覚さえ強化される中、コーディアスは魔獣達が戦っている敵護衛に攻撃。
 通常なら届かない距離でスキルを使う。
「これを使いたい相手が現れるとは思ってなかったよ」
 念を込めた呪符が護衛の一体に命中すると、全身を包む様な勢いで蟲が現れる。
 それは怨念が形を得た物。
 護衛の身体を貪り喰らう。
(止め!)
 コーディアスは魔獣に指示し急接近すると薙刀を振るう。
 鋭い一撃は護衛の首を横一文字に切り裂いた。
 しかしその瞬間、斬り口から肉の塊が溢れ出ると、斬り飛ばされた首を捕え元の位置に癒着。
 雄たけびをあげ腕を鞭のように伸ばすと、周囲を薙ぎ払うようにしならせる。
 それは周囲の魔獣に命中し打撃を与えるも、魔獣達は果敢に戦いを続けていく。
「今まで戦ってきた奴らとは、まるで別物だな」
 規格外とも言える敵の強さに戦い方を修正しながらコーディアスは戦っていく。

 そうして自らの最善を重ねていくのはクロストも同じだ。

「私が守ってあげるから、どーんとやっちゃいなさい!」
「頼むよ、親愛なる相棒」
 シルキィはクロストと手を繋ぎジョブレゾナンス。
 そしてクロストは英雄の実を食べ、爆発的に上がった能力を駆使し戦いに挑む。
「ここは通さない!」
 敵の護衛の拳を、クロストは盾で受け止める。
 鋼を砕くような一撃をいなすように受け止め、カウンターで盾を叩きつけた。
 その一撃に吹っ飛ばされる敵の護衛。
 クロストは攻撃すると同時に周囲を確認し、ダメージを受けている味方の回復に動く。
「回復します!」
 魔獣達とアリア、そしてノーライフキングが重なる範囲でホーリーサンクチュアリを発動。
 以前の戦いで、ノーライフキングがホーリーサンクチュアリの効果範囲に入ることを嫌っているように見えた経験を活かしての行動だ。
 発動したホーリーサンクチュアリは、通常の数倍近い範囲に広がり効果を及ぼす。
 味方は一気に回復し、敵には異変が。
 肉体が腫瘍のように触れあがり肥大化する。
 回復魔法により死招菌が活性化し、肉体を異常増殖させたのだ。
 これにより敵の動きは鈍る。
 だがその反面、敵のタフさが増しているようにも見えた。
(使い所に気を付けないといけませんね)
 敵が自分の増殖した肉体を引き千切るのを見ながら、クロストは自分が出来る最善を考え動いていった。

 一連の動きでゼナンの周囲に護衛は居なくなる。
 その好機にジーンは全力を込めた。

「行くぞ」
「はい、マスター!」
 ジーンに乱暴に頭を撫でられたルーツは、元気一杯に応えジョブレゾナンス。
 そしてジーンは英雄の実を食べ爆発的に上がった能力を、初手からすべて出し切る。
「くたばれ!」
 地面を抉る勢いで一気に踏み込む。
 一瞬にすら満たぬ刹那で攻撃範囲に辿り着くと、セラフィムツイストを発動。
 音すら置き去りにする疾風迅雷の一撃は、衝撃波すら発生。
 圧縮された大気が爆発するように弾け、天使の羽のような衝撃波を周囲に舞わせる。
 幻想的とすらいえるその一撃は、ゼナンの胸元に命中。
 胸元に風穴があくほどの衝撃を与えた。
「おや、これはこれは」
 場違いなほど落ち着いた声がジーンの耳に届く。
 それは風穴を開けられたゼナン。
 その声に、ぞわりと怖気を感じるジーン。
 瞬時に跳び退こうとするも、ゼナンの風穴があいた胸元が一瞬で増殖。
 ジーンの武器を捕え離さない。
 動きが止まったジーンに、ゼナンは左手に生み出した純白の炎を叩きつけようとする。
「させるか」
 間一髪でウボーの援護が間に合う。
 大剣でゼナンの左腕を切り落とした。
 切り落とされた左手は、地面に落ちると空に届かんばかりの火柱を上げる。
 その熱気が伝わる中、ゼナンは残った右手を刃物のように硬質化。
 ジーンを切り裂こうとした所でセレナの援護が。
 的確に肘関節を破壊し動きを止める。
 その隙を逃さず、ジーンは自分の武器を掴んだままゼナンを蹴り飛ばす。
 ゼナンは腹が陥没するほどの勢いで大きく蹴り飛ばされ、その勢いでジーンは武器を引き抜く。
 蹴り飛ばされたゼナンは平然と立ち上がると、失った腕を超速再生。
 そして和やかな笑みを浮かべ言った。
「この体を慣らす調整に協力して貰いましょうかねぇ。どうぞ、掛かって来て下さい」

 凶悪な強さを見せるゼナンに、ジーン達は果敢に挑む。
 途切れぬ攻撃でゼナンの身体を削っていくも、ゼナンは回復を重ねてくる。
 更にノーライフキングの生産を行い、クロストやコーディアスが数を減らしていた敵護衛が補充されていく。
 それでも大物喰いや魔獣達の活躍により全体の数が減るも、果敢に動いていた大物喰いは既に回復の実を使っている。
 魔獣達にも疲労が溜まり、このまま時間を掛ければ追い詰められていくのは明らか。
 だからこそ、クロストとコーディアスもジーンの元に合流しゼナンの撃破に動く。

「こっちに来るな!」
 コーディアスはゼナンに向かう途中、ゼナンの守りに動こうとした敵護衛に牽制の火界咒を放つ。
 敵護衛を丸ごと呑み込むほど巨大な炎の蛇が、壁となるようにうねり敵護衛の動きを防ぐ。
「回復します!」
 クロストはジーン達の動きを見極め、ホーリーサンクチュアリを発動。
 ジーン達の体力が急速回復する中、ゼナンは大きく後ろに跳ぶ。
 だが僅かにホーリーサンクチュアリの影響範囲に入ったのか、右腕が形を留めないほど増殖し膨れ上がる。
「面白いですねぇ。こういう実験はしなかったので、興味深いです」
 ゼナンは面白そうに呟くと、膨れ上がった右腕を左手刀で切り落とし続けて言った。
「まぁ、こうなることが分かれば調整すれば良いだけですが」
 そう言って切り落とした右腕に手をかざす。
 途端、一気に膨れ上がるほど増殖すると、2体のノーライフキングに分かれる。
 その内の一体は、ゼナンの攻撃に動こうとした冒険者たちの牽制に動く。
「邪魔くせぇ! いまさらこんなので俺達を止められると思うな!」
 ジーンは仲間と共にノーライフキングを破壊していく。
 それをゼナンは見ながら言った。
「構いませんよ。ただの時間稼ぎですし」
 そう言うと、自分の傍に寄ったノーライフキングの頭を砕く。
「貴方達のお蔭で調整も進みましたし、菌界の王の力の一端、ここでお見せしましょう」
 自らが破壊したノーライフキングを贄にして魔術を放つべく呪詛を唱える。
「させるか!」
 魔獣に乗ったコーディアスは、邪魔なノーライフキングを飛び越え蠱毒を放つ。
 蟲を形どる怨念がゼナンの詠唱を止めるべく舌を食い千切ろうとする。
 しかしそれをゼナンは噛み砕く。
「無駄ですよ。それに舌を一つ潰された所で――」
 ゼナンが笑みを浮かべる中、ゼナンの至る所が小さく裂ける。
 それぞれが新たな口になり呪詛を唱えた。
 複合同時呪詛魔法。
 人では到達できないそれをゼナンは解き放った。
「怨爆陣」
 ゼナンを中心に、怨念を伴う爆発が起こる。
 周囲の地形を削るほどの破壊は、冒険者達と他の全ての者に多大なダメージを与えた。
 爆発で冒険者達は地面に叩きつけられ、スレイブも同化を強制解除させられる。
「ここまでです」
 ゼナンは宣言する。
「貴方達は皆、ここで滅びなさい。どのみち、滅びの循環を繰り返すだけなのです。せめて私が永遠に至る苗床となりなさい」
「違う!」
 これにシルキィが高らかに否と声を上げる。
「私達は滅びたりなんかしない! 私はこれからもずっと、クロストを守るんだから!」
 抗う声は、ルゥラーンとルーツも同じ。
「貴方のように独りでしかない人には分からないでしょう。私達は共にあるんです。私達の旅を、こんな所で終わらせません」
「マスターのために、これからもボクは生きるんです。邪魔をしないで下さい!」
 スレイブたちの声に、冒険者たちは立ち上がり抗う気力を湧き上がらせる。
「シルキィの言う通りです」
「こんな所で終われないよね」
「テメェが終れ」
 クロストとコーディアス、そしてジーンは笑みを浮かべ戦う意志を共に高める。
 皆の意志と心が一つになる。
 それが限界の更にその先へと向かわせる。
「……な、に?」
 ゼナンが驚きに声を上げる中、スレイブ達は淡い光を放ち、同調しお互いを高め合う。
 それは共鳴の旋律を奏で、幻想的絶頂(リミットエクスタス)すら突破する。
「シルキィ!」
「ルゥ!」
「ルーツ!」
 共にある冒険者の声に応え、スレイブ達はジョブレゾナンス。
 共鳴により高まった同調は、奇跡ともいえる力を現した。
「なんです、それは……」
 スレイブ達が同化した武器を見てゼナンは呆然と声を上げる。
 それは神々しい輝きを放っていた。
 これは今、この場限りの力。
 英雄の実による人としての最高峰への到達。
 そして共鳴により高まった同調が、心の重なり合いすら超え、スレイブとの魂の重ね合せに到達したからこその奇跡。
 2度と得られないであろう最強を持って、冒険者たちは全力を叩きつけた。
「行くよ。ルゥ」
「はい。コーディ」
 コーディアスは火界咒を放つべく詠唱開始。
「無駄ですよ」
 ゼナンは炎の蛇を握り潰すべく両手に魔力を集中。
 だが、まるで足らない。
「なんだと!」
 コーディアスが放ったのは八つ首の大炎蛇。
 驚くゼナンが2つまで両手で消すも、残り6つが食いつく。
「があああっ!」 
 全身を焼かれ絶叫するゼナン。
 そこに接近するクロストとジーン。
「おのれ!」
 ゼナンは牽制のため、新たに2体のノーライフキングを地面から召喚。
 しかしそれは一蹴される。
「シルキィ」
「任せて!」
 シルキィのサポートを得てクロストは、元の力量では本来なら使えないスキルを今この場のみ行使する。
「聖なる威光よ、刃と化せ」
 シルキィの宿る盾から生まれた輝きが瞬時に圧縮され、ノーライフキングを粉々に叩き切る。
「サポートは任せる」
「はい! マスター!」
 ジーンはノーライフキングの懐に飛び込むと、連続した斬撃を叩き込む。
 神速に至った斬撃は、瞬きにも満たぬ刹那に6度。
 微塵にするほどの威力を見せた。
「貴様ら――!」
 焦りの声を上げるゼナン。
 そこに止めの連携攻撃を叩き込む。
「ノウマク――」
 コーディアスは不動明王の呪文を唱える。
 それに呼応して現れた巨大な不動明王の化身が、虚空から光の鎖を呼び出しゼナンを拘束する。
「舐めるなあぁぁっ!」
 ゼナンは絶叫し自らを縛る鎖を粉砕。
 だがその反動で動けない。
 そこにジーンは止めの一撃を放つべく構える。
 ゼナンは対処するべく、全身を硬質化。
 ギリギリで耐えれると確信する。
 だが、クロストのサポートがそれを上回る。
「神の恵みを」
 スキル神の御加護を発動。
 それは幸運をもたらす力。
 すなわち、運命に干渉するスキル。
 運命を定める骰子の目を望むがままに決めるがごとく、加護を掛けたジーンの行動を最高の物とした。
「終わりだ」
 ジーンは全ての力を乗せたセラフィムツイストを放つ。
 神速移動に伴う水蒸気爆発が、ジーンの背に天使の翼の如き衝撃波を舞わせ、その勢いも乗せた一撃がゼナンの胸に吸い込まれるように叩き込まれた。
 耐えたように見えたのは一瞬。
 ゼナンは最期の言葉を残す猶予すらなく、粉々に砕け散り、全ての破片は崩れ散った。
 その途端、全てのノーライフキングも崩れ去る。
 自らただ独りの永遠を望み、全てのノーライフキングを同調させていたゼナンが滅んだことで、影響下にあったノーライフキングの全ては滅んだのだ。

 こうして菌界の王を、見事打ち倒した冒険者達だった。

○戦い終わり
「神の恵みを」
 クロストはダヌから預かっていた枝をゼナンの遺体に突き刺す前に神の御加護を唱える。
「シルキィ。一緒に」
「うん」
 クロストはシルキィを呼び一緒に枝を持つと、アリアにも声を掛ける。
「アリアさん。貴女も一緒に」
 呼ばれたアリアは苦い表情を見せたが、黙って枝に手を添える。
「皆さんも、一緒に」
 更に皆に呼び掛け、皆でダヌの枝をゼナンの遺体に突き刺す。
 突き刺した瞬間、ダヌの枝は震えると、メキメキと音を立て急速成長。
 菌界の王だったゼナンの遺体に干渉し、大地を浸食した菌界の王の肉体を操作する。
 それにより一時的ではあるが大地の崩壊が止まった。
「生存競争、まずは人間の勝利だ」
 コーディアスはルゥラーンの肩を抱き寄せ、一時の喜びをルゥラーンと共に祝う。
 そしてジーンは、早くも次の戦いに思いを馳せる。
「歯応えがありそうなの探さねぇとな」
「お供します。マスター」
「おう。ついて来い」
 これまでと変わらぬ言葉を交わすジーンとルーツだった。
 そして皆は魔獣の背に乗り帰路に就く。
「そっちは、これからどうするの?」
 コーディアスの問い掛けにウボーは返す。
「故郷に居るよ。世界がどうなろうが、離れるつもりはないからな。ただ、探った情報だと、崩壊する大地から離れるための船があるらしい。そっちに行った方が生き残る可能性は高いだろう。だからそっちは、そちらに向かうと良い」
 これに考え込むコーディアス。
 そんな中、セレナは言った。
「私も残るわよ。どのみち、人以外のあの子たちを受け入れてくれる場所は他にないでしょうし」
 続けてセパルも。
「ボクもー。多分、デーモンの幾らかはウボーの所に来るだろうし、繋ぎ役で残るよ」
 そしてウボーは大物喰いに言った。
「お前達も来い。報酬は、ちゃんと払う」
 これにアリアは疲れた様子で返した。
「好きにしろ。どうせ私達に、もう戻る場所などないのだから」
 
 こうして全ての話も終わり、皆は魔獣の背に乗り空を飛び帰る。
 菌界の王であるゼナンが残っていれば、大地の崩壊が早まり、ノーライフキング達が暴れることで死者は溢れていただろう。
 けれど冒険者たちがゼナンを倒すことで、それは防がれた。
 残るは、未来をどう生きるか。
 魔獣の背に乗りながら、その選択をどうするか、胸に抱く冒険者達だった。



依頼結果

大成功

依頼相談掲示板

[1] ソルト・ニャン 2018/04/28-00:00

やっほにゃ~ぁ
挨拶や相談は、ここでお願いにゃ~!
みんなふぁいとにゃにゃ~  
 

[19] コーディアス 2018/05/06-23:15

上限上がったね。
プランはもういじれないからここに付け加えておこう。

■コーディアスプラン補助②

ゼナンが弱ってきたら不動金縛りで拘束狙ってみたい。
(元気な時は通りそうもないから)
回復を防げたらいいな。  
 

[18] クロスト・ウォルフ 2018/05/06-22:40

スキルと装備のコスト上限が上がりましたね。
今気づきました。
出来そうな事が増えたのでプラン見直さねば。  
 

[17] クロスト・ウォルフ 2018/05/06-22:01

そういえば、ダヌの刺し木は誰が持ちますか?
それとも人数分あるんだろうか?

1本だけなら、良ければ俺が持ちます。
刺す時は皆と一緒に刺すとプランに入れておきます。

プランに入れている方がいるならそちらに任せます。  
 

[16] コーディアス 2018/05/06-21:06

■共通

●大物喰い
・彼等との戦闘はするつもりない。体力温存の為。
・ボロボロの彼等に回復の実10個使用。
・話し合い後予備の回復の実10個(1人1個)を彼等に渡しておきたい。
・拒否されたら後で合流できた時にでも渡せたらいい。

●NPC戦闘ポジション
ウボー 前衛 回復の実2個
セレナ 遊撃 回復の実1個
セパル 支援 回復の実1個(余ってるなら2個
大物喰い それぞれ得意ポジション 各回復の実1個

●魔獣
・ノーライフキング1体につき2~3頭で戦闘させる。

●戦闘連携時
スレイブのシンフォニー発動しないだろうか?


まとめてみた。
間違ってたら指摘よろしく。  
 

[15] コーディアス 2018/05/06-20:28

■コーディアスプラン補助①

●ダヌへの質問
・ノーライフキングの弱点や弱い属性はあるのか?
・過去、菌界の王をどうやって追い詰めたのか
・ディナリウムは今どうなってる?

●大物喰い達の事情が察せるようなら
回復の実を渡す時にでも
「あんたらのお仲間が燃やそうとしたご神木の実だ」
「あんたらの理想は知らないがやり方が間違ってると是非とも気付いて欲しいね」
と言っとこうか
ウボーの領地の人々は驚くくらい多種族に寛容だ
そんな場所だってあるのにね  
 

[14] クロスト・ウォルフ 2018/05/06-17:15

挨拶遅くなりました。
クレリックのクロストと相棒のシルキィです。
よろしくお願いします。

ここまでの話に異論ありません。
俺は盾を持って前衛で戦おうと思います。
回復の実は俺のは1個でいいかなと思います。
ノーライフキングは回復魔法を嫌うみたいな描写が以前あったので牽制に使う事も出来るのかもしれないので機会があればやってみたいですね。
 
 

[13] コーディアス 2018/05/06-13:26

>空中から攻撃
ありがとう。じゃあ1頭使わせて貰おうかな。
ゼナン戦では僕は上から奴の邪魔して前衛が攻撃に専念できるように動けたらなと思ってる。
沸いたノーライフに魔獣向かわせる指示もできたらと思う。  
 

[12] ジーン・ズァエール 2018/05/06-10:20

●回復の実
じゃあ多めに持たせてもらうのと、アリアの分は預かっておく。合流したらなんとか渡すさ

●魔獣
それなら、最初の案でいくってことでいいな
となると、空中から攻撃するっぽかったコーディアスはどうする? 一体だけでもそっちで使っても問題ないと思うが?  
 

[11] コーディアス 2018/05/06-09:41

連投失礼するよ。
昨日は勘違いしたまま発言してアホな事言ったね、申し訳ない。
考え直してきた。

>回復の実
大物喰いも含めて全員1個持てばいいかな?
そうすると残りが4個あるから、これを前衛など消費が厳しそうな人が余分に持つ。
こんな感じでいいかな?

魔獣は騎乗で戦うと思い込んでて回復させた方がいいと思って[6]の発言になったけど、その必要無いから。  
 

[10] コーディアス 2018/05/05-22:15

>回復の実
ジーンさんは是非多目に持っててよ(前回の報告書見ながら)
ここで死んだらノーライフにされて襲い掛かる側にされかねないから、誰も死なせたくないね。
アリア用に誰か余分に持った方がいいよね。
僕が持ってもいいけど、これまでを考えるとジーンさんの方が適役かな?

>魔獣
ああ、ごめん、タイマンのつもりじゃないよ。
ジーンさんの意見の1体に2~3頭ぶつけるのでいいと思う。
そうか、騎乗せずに魔獣16頭と大物喰い10人の戦力換算って感じだったのか。
騎乗した方が強くなると思いこんでた。数の有利の方がよさそうだね。

ごめん、ゼナン2mか。20mと空目してた。
[7]の戦闘の発言は忘れて欲しい。
なんか色々とごめん…。  
 

[9] ジーン・ズァエール 2018/05/05-20:57

コーディアスは意見サンキュー

その作戦だとキャラ一人に魔獣をつけるって事か。ノーライフキングは強敵らしいんでタイマンさせるのはちょいと不安だが、足止めに徹しさせれば早々落ちる事もねえか
じゃあコーディアスのプランにいくかな

●回復
だったらポジション上どうしても負傷しやすい前衛やる奴らにもう一つずつ持たせてえ
今回は味方の数も多いし、後半になって回復担当の負担がでかくなるのは避けてえ

●戦闘
シンフォニーか。確かにここまで一緒に戦ってきたし、起こっても不思議じゃねえよな  
 

[8] コーディアス 2018/05/05-20:46

ルゥラーン:
あ、すいません。
投稿[6]の回復というのは回復の実の話です。

コーディ、正確に言わないと伝わりませんよ?ふふ  
 

[7] コーディアス 2018/05/05-20:20

≪つづき≫

戦闘では
できれば皆と連携で攻撃できたらいいけど考え中。
デカブツに攻撃する時は同じ場所狙うとか有効だろうか。
例えば前で気を引いている内に背中に攻撃集中させるとか?
魔獣に乗って空が飛べるから、どこでも狙えるんだよね。
あと、連携決めればスレイブのシンフォニー発動しないかな?て期待もある。
最後の依頼だし見てみたいな、どんな事になるのかな。(天を仰ぎながら)

ダヌへの質問については
一応弱点は聞きたい。弱い属性あるのかな? 菌だから火に弱そうな印象だけど。
前回、どうやって追い詰めたのか?とかも。聞けても僕等の作戦に反映できるか難しいけど。

(GMさんの参照を意識した書き込みになってます、ご了承を)  
 

[6] コーディアス 2018/05/05-20:18

発言出来てなくて悪いね。

>NPC
ウボー 前衛
セレナ 遊撃
セパル 支援
大物喰い それぞれ得意ポジションで
だね、異論ないよ。

>魔獣
ノーライフ対応に当てるの賛成だよ。
状況に応じてこういう使い方を考えてみる。
・大物喰いとすぐ共闘状態になったら魔獣10頭奴らに渡しノーライフの抑えに動いて貰う。
・大物喰いと決裂になったら魔獣10頭はノーライフ10体と戦わせ抑えに使う。
 のちに大物喰いが合流したら魔獣使わせる。
・沸いたノーライフの抑えにも当って貰う。

>回復
大物喰いに10個使うから残りは20個だね。
取りあえず自分と魔獣用に2個持てばいいかな?
残り8個は必要な人が多目に持てばいいと思う。  
 

[5] ジーン・ズァエール 2018/05/04-11:59

連投になったが魔獣の使い方も決めておきてえ
大物喰いが仲間になった後増えるかわからねえから、使える数は今のところ16体が確定ってところか

俺としては予備戦力を残さないなら、ノーライフキング1体に2、3体ぶつけて攻撃させたい(余ったら後衛の守りに使う)
撃破したら仲間の援護か新たに生まれた奴の対処に向かわせる
回復は俺らの実と、できればクロストのスキルを活用って事を考えてるが、どうだ?

他に意見があるなら言ってくれ
NPCの件の後に、掲示板の発言参照になるって気づいたからプランの圧迫は大丈夫だろうが、このままだと俺の脳筋作戦が採用されちまう可能性が高ぇ  
 

[4] ジーン・ズァエール 2018/05/04-08:58

ところでNPCなんだが、ちょうど前衛と遊撃と支援で役割きっちりできそうなんだよな
だから、オーソドックスだがウボーは俺らと前衛やってもらってセレナはその間隙縫って攻撃させて、セパルは後方支援に徹しさせるでいいか?
大物喰いは仲間になるかわからねえが、なったらそいつらも各々得意なポジションで戦ってもらうと考えてる
他に意見あるなら聞きてえし、なにより俺が全部盛り込むとプラン圧迫するから誰か手伝え(  
 

[3] コーディアス 2018/05/02-23:36

シャーマンのコーディアスとパートナーのルゥラーンだよ。
よろしく。

さて、敵は強大だね。
僕も神の手が戦力になってくれればいいと思うよ。なんて声掛けようかな(悩)
戦闘ではゼナンに仲間の攻撃が通り易いように、サポート兼ねた攻撃を考えてみようかな。
取り巻きのノーライフ10体が邪魔そうだからね。

まだ全然考えてないから、ひとまずこんなとこ。
英雄の実なんてチートアイテムとかいろいろ楽しそうだし、やりきりたいね。
掲示板発言も参照して貰えるのめっちゃありがたい(春夏秋冬GM感謝です!)  
 

[2] ジーン・ズァエール 2018/05/01-19:32

ヒューマンでウォーリアのジーンだ
相談期間はまだあるし参加者も増えるだろうが、俺の行動を言っておこうと思う

俺は無論、ゼナンを狙う
道中に死にぞこないの大物喰いがいるらしいが、できればそいつらも戦力として迎えるつもりだ。回復アイテムもあるし、奴らがまだ折れてなきゃ最低でも盾にはなるだろうからな
バトルもできるとあるが、今回は戦うつもりはねえ
もっと面白い相手と戦える状況だし、無駄に戦って体力消耗するより万全の状態で戦いてえからな