神の光に焦がれる者に(pnkjynp マスター) 【難易度:とても難しい】




プロローグ


●私が甦(うま)れた日
 「ご主人様。時間でございます」
「そうか……。ならば行くとしよう、世界を導くために。……くくくっ」
 銀色のローブに身を包んだ男、【リゴレット】がそう不敵な笑みを浮かべる。
 周りの人間達はそれを狂気に包まれたものだと評している。
 だがそれは、彼特有のどこか達観してしまっているような悲しさを感じるのだ……。
 彼のスレイブである【ジルダ】は、その様子を見つめながらふと、自分が初めて彼と出会った時の事を思い返していた。

~~~

「……ここ……は……」
「つ……! 博士! 【スローベイン博士】! やったぞ、ついに!!!」
 あの時、ご主人様は嬉しそうにそう叫んでいた。
 あまりの声の大きさに私は少し頭がくらくらした。
「ジルダ? 大丈夫か?? 俺が分かるか?!」
「貴方は……誰? ……ジル、ダ?」
 目覚めた当初、自分の名前も分からなかった私は、ご主人様の質問に答える事が出来なかった。
 そう答えて、私は悲しくなった。
 理由は分からない。だけどそれは、記憶が無かったせいではなくて。
 目の前にいる彼の瞳から、輝きが消えてしまったからだと思う。
「そんな……!? 博士、魔石の力で妹の魂はこの器に固着したんじゃなかったのか!? ああ?!」
「落着きたまえよ。スレイブへの精神転換には問題なく成功している。問題があるとすれば、君の持ってきた魔石に宿る魔力が不足していただけの事」
「なんだと!?」
 それから暫し、博士と呼ばれた人とご主人様の口論が続いた。
 話している内容なんてほとんど理解は出来なかった。
 でも、私はご主人様の期待する私ではなかったのだと。
 それだけは理解った。


●『神下ろし』
 今日も変わらず日が昇る。
 当たり前のように繰り返される毎日に、人々は何の不安も抱かない。
 目覚めては食事の為に魔法で火を起こし、温まった食材を前に手を合わせそっと八百万の神に感謝する。
 食事を終え労働に赴いて汗を流せば、夜にはお酒をたしなみ明日への希望を抱いて眠る。
 ごくありきたりな、代り映えのない日常が続く……。
「だが……今日という下らない一日が、日常が姿を変える、運命の日になるのやもしれぬのだ!」
 帝都ディナリウムにて。
 ディナリウム王国の第二皇帝【マクシミリアン】に召集された住人達は、クリスタル結晶を通した彼の演説に耳を傾けていた。
 住民達の中には、警備の名目で集められた冒険者達が控えている。
 突然の召集と演説。
 普段はあまり政治の表舞台に上がらない彼の行動に冒険者達が注意を深めていた正にその瞬間、事件は起きた。
「時は来た! 愚民共よ! 我が手にし神の祝福を、お前達に授けよう……。さぁ、神下ろしだ!」
 マクシミリアンが大きく両腕を広げると、空がまばゆい輝きを放つ。
 昼の太陽よりも眩しい光に目を細めながら、光の出所を探す冒険者達。
「おい、見ろ!? ディヘナの塔に光が突き刺さってるぞ?!」
 住民の声に従って視線を向けると、なんとかつてプロントヴァイレスやセンテンタリ軍と死闘を繰り広げた舞台、ディナリウム郊外にあるゲートの方向から第二都市ディヘナへ光の帯が伸びていた。
「そう、この光こそ我ら人類を神の領域へと導く至福の光……! 感じるのだ、己の進化を!」
 マクシミリアンの声に応えるかのように、光の帯はゲートの残骸とディヘナの中心部に建てられた塔を両端として、ディナリウムに向かって広がり始める。 
 住民達はそれを茫然自失と見つめる他なかった。
 その様はまるで、初めて【星降る夜】を目撃した時のように、一種の幻想的な美しさに見とれているようでもあった。
 しかし、それは甘美な罠であると。
 これまで魔石に関わる幾多の冒険を繰り広げてきた冒険者達や一部の人間だけは知っていたのだ。
「あれは……魔石の光か!」
 ディナリウム軍の将校【ディオニソス】もまた、この危機的状況に気づいた1人であった。
「くそっ、このまま光を浴びていては一体どうなってしまう事か……何か、何か脱出する手段はないのか?!」
 冷たい石の壁にディオニソスの拳がぶつけられる。
 悔しさのにじむ鈍い音と共に、彼の左手から血がしたたり落ちた。
「無駄だ。お前はこのまま牢獄の中で神に選ばれるのを待つがいい。もし俺達の仲間に成ることが出来たなら、そこから出してやるがな」
 ガッハッハッと豪胆に笑う男。銀色のローブに身を包む神の手の幹部【アルゴー】だ。
 彼はマクシミリアンより、ディナリウム軍本部の地下にて、ディオニソスを始めとする軍の中心メンバーを監禁するように命じられていたのだ。
「こうなれば……冒険者達を信じるしかない」
 ディオニソスは祈るように目を閉じる。


 ディナリウムに集いし冒険者達は、各々の考えの下に行動を開始する。
 マクシミリアンを何とかしなくては!
 何とかして市民を非難させる!
 ディナリウム軍は一体何をしているんだ?!
 罠だと分かっていても……もしこの光に身を任せたならば……

 思惑が交錯する中、現状を異常事態だと認識する全ての者が、ある予感めいたものを感じていた。
 これは終わりの始まりである、と。



※幻想的絶頂カタストロフィー終焉までの物語解説※
幻想的絶頂カタストロフィー、キーエピソードとしてお届けするのは2本、「神と人」に関わる物語となります。
この世界ではごく一般的に魔法が利用されており、それや類似するような力を授けてくれる存在を神様と崇める者はいるものです。
しかしそんな神様でも出来ない事が出来る力があるとしたら……。あなたは何を信じますか?
春夏秋冬GM担当のキーエピソード2、そして最終大規模作戦、そそらそらへとつながるエピソードに、是非ご参加いただければと思います!

●あらすじ
これまで大規模作戦・各種エピソードを通し大まかには
~~~
1:センテンタリ無力化
2:第二都市がディオポリスからディヘナに
3:ディヘナ完成式典&その裏で神の手による騒動発生
4:オーパーツの出現
5:セイントクロス来訪
6:セメタリ―やノーライフキングなどの目撃例が増加し始める
7:御神木と呼ばれるチョコの木やフェアリーズとの関わりが深まる
~~~
という出来事がありました。
いずれも冒険者の活躍により大事には至っていないため、ディナリウムの一般市民は特別不安を感じる事なく生活しています。


解説


※本エピソードの解説(基本的にPL情報となります)※

●目標
冒険者は正義のため世の中のために活動することを誓っています。
そのため、皆様が「正義のため、世の中のため」に活動した結果であれば、基本的には成功です。

●舞台
帝都ディナリウム。皇帝の命令により四重の門は全て開かれています。
ディヘナとゲートの残骸から広がる光の帯は、ゆっくりと迫っておりおよそ2時間で街全体を覆いつくします。
ディヘナやゲートまでには距離があるため、そちらへ向かうのは時間的にあまり得策とは言えないでしょう。
 ・広場
 第三の城壁の内側、中央部にある広場。集会場として利用されており多数の市民が演説を聞くために集まっている。
 マクシミリアンが神下ろしを宣言した瞬間、第三の城壁の門を守るように神の手が複数出現しました。
 ・ディナリウム軍本部
 第二の城壁の内側にあり、何故かすっかり人気のなくなっている。
 地下には罪人や凶暴な魔物を隔離する独房施設があり、ここにはディオニソスを始めとした軍人が捕えられています。
 また、アルゴーを中心とした戦闘が得意なメンバーがここの警備にあたっています。
 ・ディナリウム皇室
 第一の城壁の内側にある皇族用施設。
 これまで回収されたオーパーツや大量の魔石が宝物庫に納められている。

●登場NPC
 マクシミリアン、アルゴー、ディオニソス。皆様の選択によってリゴレット&ジルダ。
 ご要望があれば、これまで各GMエピソードに登場したNPCも登場する可能性があります。
 (希望される場合、該当NPCの名前と、登場するエピソード名を必ずプラン中にご記載下さい)

●エピソード参照について
 本エピソードのみご指定頂いたエピソードを3つまで参照致します。
 これまでの冒険で大切にしたい描写があれば、NPCの場合同様エピソード名をご記載下さい。
 (あくまで参照ですので指定されたエピソードの結末を覆すような内容には出来ません)



ゲームマスターより


終焉までの物語、幻カタの方のキーエピソード1を担当させて頂きます。

これまで幻カタでは現在参加受付中のものを含め81の個別エピソードが展開されてきました。
沢山参加して下さった方も、大規模しか参加されていない方もいらっしゃると思います。
思い出の数の差はあれど、折角この世界に生まれた命!
是非、その行方を一緒に冒険して頂ければ幸いです。

さて、今回OPで提示されたやる事としては神の手や皇帝との戦闘一辺倒です。
但し難易度は高く、戦闘で多少なりとも傷つくことは避けられないでしょう。
また「誰と戦うか、どう戦うか、何を大切にするか」で得られる情報や最終大規模の展開が変化します。
このエピソードだけでは物語は決着しませんので、プランではこのエピソードでの行動の仕方だけでなく、世界に対する疑問やスレイブへの想いなど、
幻カタ・そそら世界の行く末に興味を持ってご参加いただければ幸いです!

それでは、リザルトにて!



神の光に焦がれる者に エピソード情報
担当 pnkjynp GM 相談期間 4 日
ジャンル イベント タイプ EX 出発日 2018/4/22
難易度 とても難しい 報酬 なし 公開日 2018/5/2 0

アンネッラ・エレーヒャトゥルー
 エルフ | メイジ | 16 歳 | 女性 
場所
広場

行動
突然現れた神の手対処をします
その際には避難するよう勧告を、混乱している方が多いでしょうから、大きな声で分かりやすい内容を言うように気を付けます
瞬時に対応したいのでマグネクトロックをメインに攻撃します

ある程度その場が沈静化しましたら、危険そうな地域…戦闘音が激しい所を目指して移動します
逃げている方に話を聞くのもいいかもしれませんわね
フォールダウン・ノーチェとマグネクトロックを状況に合わせて使い分けて攻撃
何度も一緒に戦った仲間ですもの、ある程度の行動の予測も出来ると思います
遠くにいる分、周りを見て動きやすいので、サポートに注力しながら助力をします
もちろん、攻撃のチャンスは逃しません
コーディアスルゥラーン
 デモニック | シャーマン | 23 歳 | 男性 
目的
民を愚民呼ばわりする奴がやる事が良いモノの筈がない
真意を見極め場合によっちゃあ全力阻止だ

協力NPC
セパル
セレナ
ウボー
フェアリーズ
参照:神の手の群れを殲滅せよ!

神の手の侵入を許すなんて軍は何をしてるんだ?!
住民に避難を呼びかけつつ軍本部目指す
途中冒険者仲間に声掛け合流したい(NPC含)

軍本部では
人がいない異変を調査
地下の神の手を発見できたらセパルの幻覚能力で隠密に奴らの会話聞き捕えられた将校達の情報掴みその救出にそっと動きたい
気付かれたり通路を塞いでいるようなら神の手と戦闘する

救出後
ディオニソスに事の経緯を聞き同行求め
他の救出した将校達に住民避難を頼み
皇帝の元へ行く

阻止の為に出来る事をする
ジーン・ズァエールルーツ・オリンジ
 ヒューマン | ウォーリア | 18 歳 | 男性 
●呼び出しNPC:ミネルバ

軍の奴らを見かけないんで、そいつらと合流する事を優先
そのためにも広場を突破して軍本部へ向かう

到着後は隠密行動をしながら捜索。独房の事を知ったらそこへ向かう
敵と遭遇したらセレナに開錠させ、その間は戦闘を担当
その際ウボーや支援特化のフェアリーズ達も連れていく

アルゴーは以前戦った時に戦法は見ている。今回は室内戦だからその時のようにはいかねえだろうが油断できねえ
戦闘時は【裂空】で距離を詰めて先制。そのまま【リミットブレイクⅡ】を用いた【ファダルテ】で接近戦を仕掛ける
ウボーにも助力してもらい、ミネルバ達は回復や防御を担当させる

軍人を解放したら撤退
避難誘導を任せて皇帝の元へ行く
クロスト・ウォルフシルキィ
 ヒューマン | クレリック | 27 歳 | 男性 
ただ事ではない…
何かしなくてはという思いに駆られ冒険者の仲間と合流し行動を共にします
シルキィと逸れないように手を繋ぐ

軍本部地下では囚われの将校達の解放の為セレナさんに協力
彼女には開錠を頼みたい
シルキィは牢の鍵を探し手に入れ開錠を手伝わせたい
俺は彼女達に危害が及ばないように盾を構え守る
救出が終ったらフェアリーズで仲間に報告をする

皇帝には真意を伺いたい
あの光は何を引き起こすのか
シルキィがダメ元で光の止め方を問う

阻止の為なら皇帝とも戦う
ジョブレして前衛で盾で殴ったり攻撃をいなして戦う仲間を守りたい
怪我にはホーリーリングかクイックヒールを状況に合せ使用

キー行動する仲間をスキル神の御加護でサポートしたい

参加者一覧

アンネッラ・エレーヒャトゥルー
 エルフ | メイジ | 16 歳 | 女性 
コーディアスルゥラーン
 デモニック | シャーマン | 23 歳 | 男性 
ジーン・ズァエールルーツ・オリンジ
 ヒューマン | ウォーリア | 18 歳 | 男性 
クロスト・ウォルフシルキィ
 ヒューマン | クレリック | 27 歳 | 男性 


リザルト


●縁(えにし)
「これは……ただ事ではない……!」
 遠くに蠢く巨大な光に【クロスト・ウォルフ】はそう声を漏らす。
 それは誰の目から見ても、尋常ならざる光景であった。
 だが冒険者として活躍してきた彼には、常人には理解できない、この光景の真実が断片的に見えていた。
「ねぇクロスト! あれ絶対危ないやつだよ?!」
 隣では彼のスレイブである【シルキィ】が声を震わせる。
 それはスレイブとしての性なのか。
 普段は快活で強気な彼女も、直感的にこの光へ恐怖を感じているのだろう。
「そうだな。とにかく皆を避難させないと」
 そう言うとクロストは彼女の左手を優しく握りしめた。
「安心してくれシルキィ。俺は絶対にこの手を離したりしない。だから……また一緒に戦ってくれないか?」
「……もう。今更何言ってるのよ」
 シルキィもまた、差し出された手を握り返す。
「言ったでしょ? クロストは私が守るって」
 熱く火照った掌の間には、ピンキーリングのひんやりとした触感だけではない、2人だけの『何か』が握りしめられていた。
「ふふっ。よし、さぁ行こう!」
 決して離れる事のないように。
 2人は人混みを掻き分け走り出す。
「街から非難させるなら、まずはこの第三区画から抜け出さないといけないわね!」
 帝都ディナリウムはかつての戦乱の中で繁栄した町である。
 この町は4重の城壁に囲まれており、一番内は皇帝の居城や国家の重要機関がある第一区画、次に貴族などが住み、一般的な国家機関が置かれる第二区画、そして一般市民が居住し、マクシミリアンの演説を見るために人々が集められた広場もあるのが、クロスト達のいる第三区画だ。
 難攻不落の城塞都市であるここを抜けるためには、第三区画の仕切となる第三の門と、外界と街を切り離している第四の門を突破する必要がある。
 そのためクロストは、最初に第三の門へと向かう事にしていたのだ。
 目的地へと近づくほど、謎の光に驚く民衆の声や物音の中に、かすかな金属音が聞こえてくる。
「なぁ、聞こえてるかシルキィ?」
「ええ。気を引き締めていきましょう」
 2人が第三の門へ注意深く歩を進めると、そこには突如出現した神の手と交戦する見知った姿があった。
「おらおらぁ! もっと俺を楽しませてみろよ!」
「あれは、ジーンさん?!」
 クロストの視線の先、たった1人で複数の神の手を相手取る【ジーン・ズァエール】が勇ましい雄たけびを上げる。
「我々を……舐めるなぁーーー!!!」
(マスター、左後方、刺突が来ます!)
「けっ!」
 ジーンにとって完全に死角となる部分から放たれた攻撃は、装備している剣【ファデルタ】にマテリアルチェインをしていた【ルーツ・オリンジ】のサポートによって回避される。
「なっ!?」
「喰らいやがれ!」
 体に盾を密着させながら回転し、受け流すようにして弾いた敵の槍を、ジーンはその勢いを利用して剣で真っ二つに引き裂いた。武器を失い動揺する神の手の兵士を、彼は体当たりで近くの壁へ思い切り打ち付ける。
「ぐお…?!」
「これで5匹目……まだまだ行くぜぇ!」
「ちょっと待った。自分の身体をよく見てみて下さい。無理は禁物ですよ」
 また1人敵を倒したジーンは、次の敵を狩るべく敵の集団へ飛びかかろうとしたが、人混みを抜け出してきたクロストが制止する。
「ああ、クロストか。奇遇だな」
 いくらジーンが強くとも、多勢に無勢。
 体中に出来ていた傷をクロストが魔法で治療していく。
 流石にこのまま戦い続ける事は不利だと感じていたジーンも、それに身を委ねた。
「奇遇も何も、皇帝が重大な宣言をするとこれだけ大々的な宣伝が行われたんだ。大抵の人々はディナリウムへ集っているのでは?」
「だろうな。だが俺の言いたいのはそうじゃねぇ。こうして戦いに身を投じているとな……仲間ってのは次々といなくなっちまうもんだ。死んじまう奴もいれば、戦いを捨てる奴もいる。だが何故か、お前とは危険がある程出くわす気がするからよ」
「なるほど、そうでしたか」
 理由なんて……。とクロストが続ける。
「俺達が冒険者だから……で良いんじゃないですか? 誰かを守りたいのも、正義を為したいのも、危険に身を投じたくなってしまうのも、ね」
 日銭欲しさに冒険者を始めた人間から出る台詞としては、何だか変な感じもしますけど。そうはにかむクロストの言葉に、ジーンは微かに眉を上げる。
(マスター?)
「……なんでもねぇ。まだいけるな? ルーツ」
(はい!)
「残りは6人ね。クロスト、どうするの?」
 話しながらも警戒を緩めないジーンとクロストに、中々手を出せずにいた神の手の兵士達。
 しかし彼等もただ突っ立っているばかりではない。前衛と後衛に別れた陣形を取り、後衛に当たる2人は握りしめた魔石に魔力を込めていた。
「そうだな……」
 剣による近接攻撃を得意とするジーンと、2種類の盾による守護と回復をこなせるクロスト。
 先程までの混戦状態においては、最高の組み合わせと言えるだろう。
 しかしボロボロであったジーンを回復させるために敵との距離を取った事で、相手に魔法を使うチャンスを与えてしまったのだ。
(このまま俺が盾になってジーンさんと突っ込むか? いや、それはあまりにリスキーだ。下手をすれば2人とも魔法の直撃を受けてしまう。回復させられるとはいえ俺の魔力にも限界があるし、何より町の人へ被害が及ぶ可能性も捨てきれない。く、一手足りないか)
 こんな時、あの人が居れば……。
 クロストの脳裏にふと仲間の姿がよぎる。
 白き髪を靡かせ、赤いメガネをかけた……
「お待ちなさいっ!!」
 頭上から聞こえてくる声に、辺りに居た者達は一斉に視線を上げる。
 第三の門のすぐ近くにある見晴らし台。そこから身を乗り出すようにして、声の主である【アンネッラ・エレーヒャ】は杖を構えていた。
「何を為そうとされているかは存じませんが、私(わたくし)の目の前で仲間を傷つけさせたりしませんわよ!!」
 そういうとアンネッラは杖の先から大きな魔力の塊を放出する。
 直撃を避けるため周囲に広がるように広がった兵士達であったが、それこそが彼女の狙いだった。
「『マグネット・ロック』!」
 兵士達が避けた場所は、丁度舗装されていない砂地の部分。そこには+の磁力が宿る。
「喰らいなさい!」
 続けざま、彼女が放つ速度のある小さな魔力の塊たちは兵士達の武器やローブをかすめ、-磁力を発生させる。
 すると磁力の引かれ合いにより、地面から砂や岩石が舞い上がり彼らの行動を阻害した。
「ぐおっ!?」
「今ですわ!」
 アンネッラの言葉と同時、飛び出したクロストとジーンは敵との距離を一気に詰め、そして……。
『はあああっ!』
 息の合った大盾と長剣の乱舞は、こうして全ての敵を無力化する事に成功したのであった。
 
~~~

「やりましたわね! 流石のお手並みでしたわ」
 見晴らし台から降りてきたアンネッラが、無事に第三の門を解放させた2人を労う。
「いえいえ、こちらこそ助かりました。丁度アンネッラさんのお力を借りたいと思っていましたから。居てくれて良かった」
 クロストの言葉に、アンネッラは少し照れ臭そうに頬を染める。
「そんな! 私はただこの事態に何かをしたいと思っただけで……」
 そのため彼女は、まず状況を把握しようと見晴らし台に登ったところ、戦闘中の2人を発見したというのだ。
「確かに助かった。上に引き付けておきながら下から遠隔攻撃とはな。俺やクロストには出来ない芸当だ」
「そうね~。ま、私としては戦いのセンスよりも、スカートで高所から身を乗り出す事に対する羞恥心を磨いてほしいのだけどね」
「ちょっと!? 【トゥルー】?!!」
 今度は自身のスレイブの言葉にアンネッラの顔はみるみる真っ赤に色づいていく。
 それを微笑ましく見つめるトゥルーとクロスト・シルキィコンビ。
 戦いの中の一時の団欒。そこには穏やかな空気が流れていた。
 武器との同化を解いたルーツも姿を顕す。
「これで第三の門は解放できましたね。マスター」
「ああ。にしても俺はこんなにドンパチやってんのに軍の連中に動きがねぇのが気になるぜ」
「ですね。皇帝と神の手が繋がっているとすれば、敵となっている可能性もありますが……」
「もしかしたら、先に第四の門の方へと向かっているのではないしょうか?」
「そういう訳ではないみたいだよ。アンネッラさん」
「……! 【コーディアス】様!」
「やぁ皆! 元気そうで何よりだよ」
 話し込んでいた一行の元に【コ―ディアス】とパートナーの【ルゥラーン】がやって来る。
 今は少しでも情報が欲しい。クロストが問いかける。
「コ―ディアスさん。先程の話ですが……」
「皇帝が演説するって聞いたからね。ちょっとをそれを知らせに行ってたんだ。だけど戻ってみたら第四の門の前に神の手の兵士がうじゃうじゃ。なのにディナリウム側の兵士は姿が見えなかったから」
「それで門を突破して中の様子を見に来たと?」
「そういうこと」
「では、私達も早く第四の門へ向かいませんと!」
「ああ、それなら多分……」
「もう終わったよ~ん!」
 コ―ディアスの横をすり抜けて戦いに向かおうと意気込むアンネッラに抱き着くデーモンの女。
 少々ふざけたようなその口調も、ここにいるメンバーにとってはある種心地よい。
「せ、【セパル】様、そんなに抱きしめられますと……!」
「あはは~! ゴメンゴメン」
「こらセパル。今はそうふざけていられる状況じゃないぞ」
「は~い。相変わらず【ウボー】はお堅いんだから」
「そんなこと言ってると、また彼に『ヤキ』を入れられるわよ?」
「うぇ~。それは流石に勘弁してほしいかな」
 セパルの後から、ヒューマンのウボーとデモニックの【セレナ】が姿を現す。
 彼ら三人はかつて共に旅をしてきた冒険者チームで、今この場に集っていた他の冒険者達とは数々の依頼を通して友好を深めてきた仲であった。
「ヤキを入れるのは後回しだ。楽しみにしておけ」
「えー! もうやめたじゃん!」
「さて、まずは今起きている状況を整理するとしようか」
「ちょ! 無視? 無視なわけ?」
 セパルの主張もどこ吹く風で、ウボーは一行との情報交換を提案してきた。
 まずはクロストが内部で起きた出来事について説明する。
「……ということで、皇帝が『神下ろし』を宣言した途端、あの光の帯が発生したんです」
「なるほど。であれば皇帝が何か噛んでいる可能性が極めて高いな。俺も直接会ったことはないが、先代と比べても奴は食えない男だ」
「神下ろしについて、ウボーさんは何かご存じないんですか?」
「残念ながら初めて聞いたな。この街の異常も外からあの光を見て気づいただけだ。だがあの光が魔石によるものであるという見解は、俺も同じだ」
「じゃあ次は俺だ」
 ジーンが名乗りを上げる。
「軍の連中の姿が見えないが、皇帝に付いたのか。それとも消されたのか?」
「どちらとも言えないな。俺も軍に所属しているとはいえ、最近は自分の町の方へかかりきりだった、今の軍内部の状況は図り切れない。だが指揮官の中に【ディオニソス】という男がいるはずだ。奴の事ならよく知っているが、この状況を放置するような人間とは思えない。ましてやこの程度の敵に殺される奴でもない。恐らく何処かに幽閉されているんだろう。助け出せれば力になってくれるはずだ」
「場所に心当たりは?」
「第二区画へ向かえ。ディナリウム軍の本部がある。そこなら何か手掛かりがつかめるかも知れん」
「分かった」
「あの、私からも宜しいでしょうか?」
 続いてアンネッラが声をかける。
「光の帯はどんどんとこちらへ近づいているように思われます。それを止めるために私達は皇帝【マクシミリアン】様の下へ向かわねばならないでしょう。ですが、このままではこの街に残っている皆様にも危険が及んでしまいます。何とか市民の皆様を避難させることは出来ないでしょうか?」
 助けられる人は1人でも多く助ける。何よりもそのために全力を尽くす。
 それがアンネッラの冒険者としての心構えであった。
 彼女の視線に、ウボーは暫し思案したが、すぐに顔を上げる。
「分かった。帯が何処まで迫って来るかは分からんが、とにかくここに居る民間人は全員俺達の町まで避難させよう」
「大丈夫ウボー? ディナリウムって人口何十万人っているんでしょ?」
「心配するなセパル。今第四の門で後処理をしているうちの若い連中にも手伝わせる」
 彼は再びアンネッラに向き合うと、声低く問いかける。
「だがこれだけの人数だ。俺は脱出指揮の為にここに残らなければならない。……任せていいか?」
 皇帝との対峙。
 それは恐らくこれまでの冒険と比べものにならない程危険な戦いとなるであろう。
 アンネッラは小さく息を吸う。緊張している様子であった。
 だがそんな彼女の肩を、今度は労わるようにして、再びセパルが抱きしめる。
「心配しないでウボー。ボクが彼女と一緒に残るからさ!」
「セパル様……」
「やらなきゃいけない事は3つ。1つ、住民を助ける。2つ、ディオニソスさんを見つける。3つ、皇帝に会ってこの光の帯を止めさせる。簡単だね」
 そう言って今度はコ―ディアスがアンネッラの隣に並び立った。
「僕達はこれまで一緒に戦ってきた。今回も、そしてこれからも」
 コ―ディアスが手を伸ばす。
「……ええ、その通りですわ!」
 そこにアンネッラが手を重ね。
「俺達は死にません」
「まだまだ叶えてない事がたくさん残ってるものね」
 クロストとシルキィも続く。
「…………マスター?」
「……ちっ。こういうのは俺の柄じゃねぇが」
 そして最後にジーンが気怠そうに軽く手を伸ばす。
「それじゃ、皆でレッツゴー!」 
 そうして集った想いをセパルが優しく後押しする。
(……ふふっ。成長しましたわね、アンネ。そして、とても恵まれたわ)
 そこには緊張で片意地の張ったエルフの少女の姿はない。
 これまでの経験と想いに紡がれて立派に生まれ変わった冒険者の姿があった。
 そして、彼らの深めた縁を知ったのは、年老いた先達も同じであった。
(……思い出させてくれる)
 それはかつて志を持って冒険し、何かを為せると信じて戦ってきた自分達に重なった。
「……分かった。だがセレナ。お前も一緒に行ってくれ。軍本部の構造、覚えているだろ?」
「ええ。任せて頂戴」
「妖精達よ、姿を見せてくれ」
 ウボーの呼びかけに、3匹のフェアリーが姿を見せた。
「出番なのです?」
「皆いい人間なのです、借りを返すです?」
「よしよし、いい子だ。1人は俺と来てくれ。1人はセパルにつける。もう1人はセレナに。互いの状況を知らせる連絡役を頼みたい」
「お安い御用なのです!」
 こうして、集いし縁は1つの力となって、大きな脅威へと立ち向かっていくのであった。
   


●帝都に眠る真実_1
 一行はセレナの案内でディナリウムの第二区画にある軍本部を目指していた。
「何だか、変な感じね……」
 シルキィがそう不安を漏らす。
 それもそのはずだ。第三区画の門には神の手の兵士が配置されていたのにも関わらず、第二区画を守護するはずの第二の門は開け放たれ警備の者も存在しなかった。
「こちらには逃げてこないと高をくくっているのか、もしくは俺達を招き入れてるのか……。とにかく、普通じゃない以上、セパルさんに幻覚の能力をかけてもらったのは正解だな」
「でもボクの幻覚も万能じゃないからね。あんまり派手な行動は禁物だよ」
「見えてきたわ。あれがそうよ」
 セレナの指さす先、そこには無残にも蹂躙され崩壊しかかった建物が、ギリギリのバランスで佇んでいた。
「……これはヒドいね。どうやら軍人さん達は操られたというより襲われたって方が正しそうだ」
「ですがまだディオニソスさんがいる可能性も捨てきれません。探してみましょう」
 コーディアスの言葉にルゥラーンが応える。
 一行はセパルの幻覚の効果を保てるよう、一定の距離を保ちながら周辺を捜索する。
「……皆様!」
 アンネッラの声に集まる一行。
 ひび割れた床からは地下の様子が伺えた。
 セレナによると、そこは罪人や凶悪な魔物を隔離・管理するための地下牢になっているらしく、勿論こんな状況になっても彼等は取り残されたままだ。
「彼等も助け出しませんと!」
「落ち着いて。ほら、あれ」
 人々の救出に焦るアンネッラは、セパルに促され再度穴を覗き込む。
 そこには銀色のローブを着た人物の姿がある。
「間違いねぇ……アイツは【アルゴー】だ……!」
 頭上を見るような形である為、相手が誰なのかはローブに付けられたフードで分からない。
 だがジーンには、以前戦い仕留めそこなった獲物であるアルゴーが忘れられなかった。
 その細かな所作も見間違える事はない。
「俺がアルゴーと戦う」
「待った。相手は神の手の大物だよ。僕も一緒に」
 そう言ってジーンにアイコンタクトを送るコ―ディアス。
 ジーンはそれに黙ってうなずく。
「地下牢の鍵は昔と変わっていなければディオニソスが管理していたはず。彼も捕らえられているのかも」
「ではもし彼が閉じ込められているとすれば……」
「無理矢理こじ開けるしかないでしょうね」
 クロストの『もしも』にセレナは動じることなく応える。
 彼女曰く、手先の器用さと荒事には自信があるそうだ。
「ふふっ。頼もしいですね。なら俺はセレナさんの独房開錠を手伝います」
「私も協力しますわ!」
「決まりだね。じゃあボクはなるべく皆をサポートするよ!」
 こうしてセレナ・クロスト・アンネッラが救助を行い、セパルが全体の援護を行う事となった。
 一行は戦闘組を前衛、救出組を後衛に配置し、地下へとゆっくり乗り込んでいく。

~~~

「……ん?」
 頭上で微かな物音がしたような気がし、アルゴーは天井を見渡した。
「どうしたアルゴーとやら。自分達の計画の愚かさにでも気づいたか?」
 その様子を見たディオニソスは、囚われながらも毅然とした態度で語り掛ける。
「まだ減らず口を叩く余裕があるか。光の祝福を受けるよりも先に、お前を少し教育してやる必要があるかもな」
「光の祝福か……以前の事件での報告書でお前の事は聞いているぞ。それを受ければ柱を振り回せるようになるというのか?」
「まぁそれも間違いではないな。神に選ばれし者は肉体が強化される。俺はかつて病にこの身を侵されていたが、今はご覧の通りだ」
 彼は背中に背負った大剣を軽々と片手で持ち上げてみせる。
「それで、救ってもらって神に心酔か。お前達の信じる神とは何だ?」
「それは逆にこちらが聞きたいな。お前達にとっての神は何だ? 強大な魔力を宿した龍か? それとも人類の英知を超える力を持つ妖精や大木か? どれもこれも確かに並みの人間では及ばない存在ではあろうが、奴らが俺達に何をもたらした?」
「自分達に何かをもたらすから崇めるんじゃない。自分達とは異なる存在を認め、敬意を払う。それの一種の形が信仰というだけだ」
「それは己以上の力を持つ存在への畏怖に過ぎん」
「それが無いとは言えないだろう。だが、怯えがあるからこそ、思いやりも生まれるはずだ」
「力なき者の言い訳だな。力を持つ術を知らぬからそう言い聞かせて自分達の弱さを肯定するしかないのだ」
「お前の言うのは力を持ち過ぎた者の詭弁じゃないのか?」
「貴様……今ここで殺してやる……!」
「その前に俺がお前を狩ってやるぜぇー!!」
「なっ!?」
 セパルの幻覚能力によって気づかれることなくギリギリまで接近していたジーンは、一気に距離を詰めるとその巨体の脇腹に長剣を突き立てる。
 深々と食い込んだ剣(つるぎ)は、引き抜くと鮮血の噴出が起きた。
「ちいぃぃ! ゴミがぁぁー……!!!」
 だがアルゴーも伊達にここの監視を任されているわけではなかった。
 確かなダメージを受けつつも、素早い動きで大剣を振るいジーンを狙う。
「ルーツ! ヤバくなったら言えよ!」
(……はいっ!)
 彼はその攻撃を剣の腹を滑らせるようにして受け流す。
 かつての戦いでは大きな柱をこうして防ぎ愛剣を一つダメにされた。
 それは苦い記憶であるが、今は武器に数々の戦いを共に潜り抜けてきたルーツが宿っている。
 自分自身も実践を通して研鑽を積んできた。そしてリベンジに燃える闘志は灼熱のように燃え滾る。
 彼はもうかつて敗北を喫したジーン・ズァエールでは無い。
「ははっ! どうしたどうした?! 前の時みたいなキレがねぇな!」
「一撃凌いだだけで調子に乗るなぁぁ!!」
 苛烈する攻撃にジーンが単身立ち向かう中、他の神の手の集団を受け持っていたのはコ―ディアスだ。
 彼はジョブレゾナンスを行ったルゥラーンと息を合わせ、『火界咒(かかいしゅ)』を操っていた。
 比較的狭い地下牢でも、大蛇の形をとった炎の魔法は、縦横無尽に動き回り、的確に神の手の接近を防ぐ。
「ルゥ! ターンいくよ、アン、ドゥ!」
(トロワ!)
 それは地面という舞台に描かれる芸術の軌跡。
 見る者を釘付けにし、ライバルを圧倒させるその動きは、彼らが冒険の傍らで絶え間なく磨き続けてきた踊りの技術の結晶ともいえた。
 2人の心が重なっているからこそできる芸当、『同調(シンクロ)』の成せる技だ。
「くっ! この程度! 凍らせてしまえ!」
「し、しかし……」
「どうした?!」
「ど、どいつを狙えば……」
 指令を出した神の手の兵士は、その相手を見やる。
 しかし命じられた方の兵士はセパルの幻覚によって、コ―ディアスの出す大蛇が3つに分かれて見えていた。これでは狙いを済ませた魔法を放つことは叶わない。
「皆の邪魔はさせないよ!」
「ありがとうセパル。さ、私達も仕事に取り掛かりましょう」
 セレナの合図でクロストが飛び出す。
 シルキィを大盾『オルメディンシア』に同化させ、自分とセレナ、アンネッラを庇うように位置取る。
 コ―ディアスの攻撃の合間を縫って飛んでくる矢や短剣も、この鉄壁の守りを崩せない。
「どうやら鍵はアルゴーが管理しているようだから、力ずくで開けるわ。貴女も力を貸して」
「わ、分かりましたわ!」
 これまでの冒険で付き合いの長くなった他の冒険者やセパルと比べ、セレナとは一度子供達のお世話で顔を合わせた程度だ。些かアンネッラの人見知りも発動気味ではあるものの、初めての共同作業が命がけの牢屋破りというのだからそうも言ってはいられない。
 ここの牢屋は部屋ごとに定められた魔力があり、鍵がその魔力に反応して形状を変化させるという最新鋭のロックがかけられていた。
 シーフであるセレナならば、時間をかければ1人でも開ける事が出来るだろうが、メイジであるアンネッラとならば充分現実的な時間で空けていくことが出来る。
「こ、こうで宜しかったでしょうか?」
「ええ、そのままこの針金に魔力を込めてて…………よしっ」
 南京錠が鈍い音を立てて、その役目を終える。
 そこには犯罪者として捕らえられていた人々の姿があった。
「早く逃げて下さい。ここは危険ですわ!」
「お前、わざわざ俺達みたいなやつを助けに来たのか……」
「命に貴賤などありませんわ。助けられる命を、私は見捨てたり致しません!」
 アンネッラははっきりとした口調でそう告げる。
「すまねぇ……ありがとうな」
 その真心に打たれた犯罪者達。彼らは暫し様子を見ていると、魔物が捕らえられている檻へと近づいていく。
「コイツら、俺達が飼ってたやつなんだ。あんた達に危害を出さないように俺達が連れて行くぜ」
「そうでしたか……感謝致しますわ」
 アンネッラは一瞬、慈しみのある笑みを浮かべる。
 その姿に心を打たれた他の犯罪者達もまた、救出されると魔物の危害が冒険者に及ばぬ様協力しつつ脱出していった。
 その一方で、ここを守護する神の手も精鋭部隊である。
 コ―ディアスが気を引いてくれているとはいえ、流れてくる攻撃はどれも一撃一撃が重く、受け止めるクロストにも相応の負荷がかかる。
「くっ……! シルキィ! まだいけるか?!」
(大丈夫! まだまだ平気よ!)
 つい一時間ほど前までは、突然の出来事に怯えのあったシルキィだが、クロストを皆を守るという使命を胸にした彼女を阻む恐れなどありはしない。
 クロストとコミュニケーションを取りながら、致命傷にもなり得る攻撃を捌いていく。
「……よしっ、後はディオニソスのいる牢屋だけよ!」
 セレナの声にも熱がこもる。
 しかし捕らえた人間の中で最重要人物を収めるその牢屋は、最も厄介な存在が守護している。
「吹き飛べ! クズめっ!!」
「かはっ……!?」
(マスター?!)
 アルゴーの一撃によって吹き飛ばされるジーン。
 彼はそのまま壁に打ち付けられるも、地面に落ちる際には何とか腕で受け身を取りダメージを軽減する。 
(大丈夫ですかマスター!?)
「……けっ、そんな声出すんじゃ……ねぇよ」
 ジーンの態度は相変わらずであるが、最初の一撃で大きなアドバンテージを得たと言えども力の差は未だ埋まり切ってはいない。
 何故なら彼の肉体と大剣には大粒の魔石が1つずつ埋め込まれており、そこから炎の魔力を抽出させることで、刃を交える度にその相手を蝕んでいたのだ。
「おい燃えカス野郎……魔石に頼んなきゃ何にも出来ねぇくせに調子に乗るんじゃねぇよ……」
「調子に乗る? 何のことだ?」
「前には無かった隠し玉でマウント取った気になんじゃねぇって言ってんだよ……!」
「はっ。お前こそそんな状態で何が出来るというのだ? 力の差も図れぬ愚か者め。尻尾を巻いて逃げるがいい!!」
「んだと? この程度の傷で退くかよ……俺を、なめんじゃねぇーーーー!!!」
 どこにそんな力を残していたのか。
 ジーンは弾け飛ぶ弾丸のようにして再度飛びかかる。
 アルゴーの火に皮膚が焦げようとも、剣劇を受け止めた筋肉が悲鳴をあげようとも。
 手数で上回る分、ジーンは着実に彼へ傷を負わせていく。
「くそっ、コイツ……!?」
「ああああぁぁああぁぁ!!!!!!」
 暴走したかのような剣撃乱舞。
 それはこれまでの劣勢を拮抗へと持ち込むほどの、剣士としての限界突破。
 そこに最後の一押しを加えるのは……。
「…………。『不動金縛り』!」
 不動明王が定めし呪文を全て詠唱しきったコ―ディアスが、とっておきの隠し玉を披露する。
「なっ……!? うご、けな…………」
「俺の仲間を……愚か者だなんて言うんじゃねぇぞこのデカブツがぁ!!!」
 完全に何かの糸が切れたコ―ディアスが、強い口調で責め立てる。
 だがアルゴーも歴戦の猛者。
 力を振り絞り、大剣の一振りをジーンに向かって振り下ろす。
 「ぐぉぉぉぉ!!!?」
 しかしそれをクロストが渾身の力を持って受け止めた。
「お前に足りない物を教えてやる。それは信頼できる仲間と、正しき志だ!」
 クロストの言い放った言葉に連なって、彼の身体の下を潜り抜けるようアンネッラとセパル、セレナが飛び出した。
 3人はそれぞれ彼の身体に手を触れる。
「この距離でしたら、多少大きな魔法でも周りに被害を与える事はありませんわ!!」
 風が掌で形成された魔力に集まると、3人の力を合わせた一撃で、アルゴーは壁際まで吹き飛ばされる。
「うおおおぁ!?」
「いけっ、ジーン!!!!!」
「……終わりだァァァ!!!!」
 そしてコ―ディアスの放った火界咒は、ジーンを包み込むように纏わり彼を焦がそうとする悪意から彼を守る。
 ジーンの突き立てた刃は、アルゴーの体内に宿る魔石を貫いた。
「ああああ……この俺、がぁぁぁ……!!??」
 一瞬の硬直。
 そして、アルゴーの身体から火の玉が幾つか零れ落ちると、その巨体は地面へと沈むのであった。



●戦う生者に安らぎを
 軍本部にてアルゴーを倒し、ディオニソスを救い出した一行。
 彼等が地上に戻った途端、耐え切れなくなった本部は崩落した。
 何か1つでも歯車が狂っていたならば、彼らは瓦礫の下敷きとなっていたのであろう。
 しかし、誰一人欠ける事無く脱出したとはいえ、一行も無傷とはいかなかった。
「大丈夫ですか!? マスター!!」
 ルーツの悲し気な声が響く。
 特に最前線で戦っていたジーンの傷は深刻であった。
 クロストとアンネッラが協力して治療に当たるものの、2人も魔力に余裕が残っている訳ではない。
「このままでは……まずいわね」
「どうしよう!?!?」
 普段は冷静なトゥルーも、元々せわしないセパルも、流石の事態に動揺していた。
 何よりも厄介なのが彼の身体を蝕み続けるアルゴーの炎だ。
「ねぇクロスト! 何とかしてあげて!」
「分かってるよシルキィ。だけど……」
「諦めませんわよ!! 私は治療は得意ではありませんけれど、ジーン様は、失いたくない大切な仲間ですもの!!」
「アンネ……!」
 涙を流しながら治療に当たるアンネッラを背中から抱きしめるトゥルー。
 皆が絶望に包まれそうなその時、一筋の希望がやってきた。
「もう……なんでそんなにボロボロになってるんですか」
「あなたは……!」
 クロスとの視線の先には、上着を脱ぎ捨て治療に専念できる体制をとるクレリックの【ミネルバ】がいた。
「今助けますから……!」
 彼女は第四の門での攻防にて怪我をした人々の治療に当たっていたのだが、ウボーについていたフェアリーから状況を聞き、急遽ここへ駆けつけてきたのだ。
「これ、食べるのです!」
「力が湧くのです? 元気にさせるです?」
「ありがとうございます! 妖精さん!」
 ミネルバも加えた3人による治療が行われる中、フェアリーズ達も持っていた小さな木の実を受け取ったルーツは、ジーンにそれを食べさせる。
 小指の先ほどのサイズではあるが、それは確実にジーンを焼く炎を弱らせた。
「うぐ……」
「マスター!?」
「っ、うるせぇよ……」
「良かった、戻ってきてくれて……」
「ミネルバか、遅かったじゃねぇか……」
「あなたが声をかけてくれた時、正直怖かったの。また誰かの死に目に会うんじゃないかと。でも、もう私は逃げません」
 ミネルバはジーンの顔を覗き込むようにして、まっすぐに目を合わせる。
「でもあなたが言っていたでしょう? 人が生きて死ぬのは当たり前だろうが。って。だから当たり前じゃない死を迎える人を、1人でも助けられるなら。それが私のクレリックとしての役目なんだと思えたんですよ」
「そうかよ……」
 小さく口角を上げると、力が抜けたのかジーンは気を失う。
「悪いけどセパルさん、セレナさん、ミネルバさん。ジーンさんとルーツさんを頼みたい」
 それを確認したコ―ディアスは、立ち上がるとそう告げる。
「頼むって、キミはどうするの?」
「まだ戦いは終わってないよ。僕は皇帝に会いに行く」
 自身への返答に思わずセパルは目を丸くした。
「皇帝に!? だってもう……」
 見上げた先には、既に町へ届くまで後10分もないであろう位置に光の帯が迫っていた。
「でも何もしないなんて僕には出来ない。いいよね、ルゥ?」
「当然です。私は、どこまでもコーディについて行きます」
 自分も同じ意見であると言わんばかりに、クロストとアンネッラも立ち上がる。
「……分かった。皆、気を付けてね!」
「皇帝は恐らく皇居にいるはずだ。俺が案内する」
 こうしてディオニソスを先頭に、最後の瞬間まで諦めない彼らは皇居へと歩を進める。



●帝都に眠る真実_2
「やはり来たか。冒険者達よ」
 ディオニソスまでもいるとは思いもしなかったが。そう言ってマクシミリアンは玉座に座り込む。
 彼の手には濃いオレンジ色に光る魔石が握りしめられていた。
「皇帝、貴方は一体何をしようとなさっているのですか?」
 クロストはあくまで敬意を持った状態で問いかける。
「言ったであろう? 神へと導く至福の光を授けると?」
 何を馬鹿な事を、と言わんばかりにマクシミリアンは返答する。
 その態度が鼻に付いたのか、些か苛立ちを醸し出しながらコ―ディアスが続けた。
「それって、別に僕達頼んでないよね? それにこの光は神の光じゃなくて、魔石の光でしょ? ボクは魔石の暴走で滅んだ村を見たことがあるけど……」
 思わず声を詰まらせるコ―ディアス。
 彼の脳裏には、魔石に汚染され狂人と化した人々や、その暴走により四肢と主を失ったスレイブ、恐怖に目を潰した少女の姿がよぎった。
「これだけの事をして、魔石の暴走がないと言えるのか? 自分勝手な都合で全てが滅びかねないリスクに僕達を巻き込むな!」
「……お主は、一体何を恐れる? 狂人となる事か? 狂人に壊される事か?」
「そういう問題じゃない! ……分からないのか? 僕は……」
 コ―ディアスは、ジョブレゾナンスを解き、隣に立っていたルゥラーンの手を握る。
「僕達は、この先の未来を生きていく! 自分達で選んで、自分達で掴み取ってきた未来を!」
 彼の言葉に、クロストも続く。
「神の領域……その真意は図りかねますが、人が神の領域に踏み込むなんて言うのは、この世の秩序が壊れる行いだと俺は思います。コ―ディアスさんと同じで、俺は人として、その領域の中でシルキィと生きていきたい。本当の家族になっていきたい! もしこの生活を脅かすというのなら、例え貴方が皇帝でも、例え神にしてもらえると言われたって、抗いますよ!」
「そうですわ……」
 アンネッラもまた杖を構え叫ぶ。
「私は、村を飛び出してこの世界の広さを知りました。それは本で得た知識よりも濃密で、経験したからこそ気づくことが出来た私だけの宝物ですわ。まだ初めての方とお話するのは緊張しますけれども、己の覚悟と勇気でそれを乗り越えて見せますわ!」
 主人達の言葉にルゥラーンもシルキィもトゥルーも頷く。
「私達も同じ気持ちです! だから今すぐこの光を止めて下さい!」
 シルキィの叫びに、皇帝は乾いた笑いを返した。
「ふははは。お主達の言い分は分かった。だがお前達は分かっていないな? 先ほどまで死にそうな目に合っていたというのに」
 玉座から立ち上がると、皇帝は演説をするように一行に語り掛ける。
「お主達はいつまで生きられる? 50、60年、数えられるほどの短い時しか我々人間は生きられぬ」
 だがもしそれを超越できたなら? 皇帝はあくまで問いかける形式にこだわった。
「お主達は皆スレイブとの今の生活を望んでいるのだろう? だがそれは必ず終わりを迎える。それはお主達自身の死という形でな。そして人は死においてなにを得るのか知っておるか? それは絶望だ。もっとこうしていれば、これからこうしたかったのに……そうした嘆きや苦しみに苛まれ人は死に、残されたスレイブは別れに心を砕く。それはお主達が避けたかった事ではないのか?」
 皇帝の問い。
 それは確かにいつか来る別れ。
 一行は口を塞ぐ。
「魔石とは、そうして死したる者共の嘆きの結晶なのだ。だが、その悲哀にまみれた想いは純粋な力を持っている。それを生きている我々が有効的に活用してやろうというだけの事」
 皇帝がちらりと空を見やる。
 すると光の帯が既に帝都の端に覆いかぶさり始めていた。
「さぁ、時間だ。選ぶがいい! 神の力を手に入れるか、それとも……」
「そんな奴の言う事を聞くな!」
 皇帝の問いかけを遮ったのは、ディオニソスの叫びであった。
「もう時間がない! とにかくここを離れるぞ!」
 未だ溶けきらぬしこりを残しながら、冒険者達は皇帝をその場に残し撤退する。
 言いたい事はまだ沢山ある。確認したい事もある。
 だが、今は魔石というものについて改めて考え直す必要がある事だけは確かであった。


 こうして、ディナリウムに集められた人々は、皇帝を除きウボーが治める領地内の町に避難した。
 そのほとんどに怪我人がいないのは、治療と避難に注力した冒険者達の活躍があったからである。
 しかし神の手の真相にほんの少しだけ触れた彼らは、その真意を再度図らねばならない状態に追い込まれる。
 町からは光に覆われたディナリウムの姿が見える。
 今確かに言える事は、かつて魔石の発見により歴史を塗り替えた町が、魔石によって滅んだという事実だけである。



依頼結果

成功

MVP
 ジーン・ズァエール
 ヒューマン / ウォーリア

 クロスト・ウォルフ
 ヒューマン / クレリック

依頼相談掲示板

[1] ソルト・ニャン 2018/04/15-00:00

やっほにゃ~ぁ
挨拶や相談は、ここでお願いにゃ~!
みんなふぁいとにゃにゃ~  
 

[13] アンネッラ・エレーヒャ 2018/04/21-22:18

挨拶が遅れてしまい申し訳ございません…!
出来る限りのことをしようと思ったのですが、大体纏まっている様子でしょうか…?
誘いたい方思いつきそうでしたら、こちらも追加でご助力依頼する予定ですが、基本的には戦闘に注力しようと思います。  
 

[12] クロスト・ウォルフ 2018/04/21-22:01

俺もミネルバさん含めNPCにして欲しい事はプランに入れさせて貰いました。
プランは提出してます。

少しでも希望のある結果になる事を祈ります。  
 

[11] ジーン・ズァエール 2018/04/21-21:25

了解。ならセレナは予定通り開錠。ウボーとフェアリーズは戦闘に参加させるようプランに書いておく
とはいえこっちもプランカツカツだから一言だけ書いて終わりになりそうだ  
 

[10] コーディアス 2018/04/21-15:04

えーと、連投申し訳ない。

セパル達の呼び出しはプランに入れたよ。
で、セパルの幻覚能力で地下で隠密行動したいってのも入られたんだけど、セレナ、ウボー、フェアリーズの方はどうして欲しいか入りそうもない。
皆の方で入れて貰えると有難い。

参照エピのタイトルまで入れないとならないって、文字数食われて厳しいね(汗)
掲示板をプラン補助に利用させて欲しかったな…と思った。  
 

[9] コーディアス 2018/04/20-19:35

僕も戦闘だね。
スキルは火界咒と2R動き止める不動金縛りを持ってく。
アルゴーの戦闘、大規模の報告書で確認したけど強そうだね。
動き止められたら一気に仕留めたいところだ。

セパル、セレナ、ウボー、フェアリーズの呼び出しは僕の方でプランに入れとく。
彼等一緒にいそうだよね。  
 

[8] ジーン・ズァエール 2018/04/20-18:32

コーディアスの言う通り、今回の激戦区がそこだろうから戦力配分についてはその認識で問題ねえ
まあ皇帝もいるからどうなるかわからねえが、正直GMも続きものって明言してるから今回はアルゴー達に注力していいだろ

ちなみに俺は無論、アルゴー達と戦う方を選ぶ。コーディアスの懸念通りならぶっ倒す必要もあるんだしな

ところで呼び出しNPCについてだが、今のところ
・セパル
・セレナ
・ミネルバ
・可能ならウボーとかフェアリーズ

ってところか。とりあえず言いだしっぺって事でミネルバの呼び出しは俺のアクションプランに書いておく
……それにしても援軍がことごとく女しかいねえな  
 

[7] クロスト・ウォルフ 2018/04/20-12:07

挨拶遅くなりました。
クレリックのクロストと相棒はシルキィです。よろしくお願いします。
俺達も一緒に行動します。
盾が手に入ったので、戦闘では守りもできるかもしれない。

ここまでの話に異論はないです。
ミネルバさんを呼ぶならアルゴー戦では回復をミネルバさんに任せて、俺はセレナさんを手伝って開錠に回ろうと思います。
鍵の場所も探してみます。  
 

[6] コーディアス 2018/04/20-08:40

≪つづき≫

セパルに協力して貰えたら可能な限りこっそり侵入して、もし見つかったら
・時間稼ぎの戦闘する人
・セレナと独房開錠する人
に分れる感じかな?
セレナがどこまで出来る人か分らないから鍵を入手する必要もあるのかもね。
アルゴーが持ってたら厄介だな…。

ジーンさんの言う戦力の振り分けって、この部分の事かと思ったけど、どうかな。  
 

[5] コーディアス 2018/04/20-08:39

ジーンさん、ありがと、よろしく。

相談期間もあまりないし、皆の意見出てないけど進めるよ、悪いね。

タイムリミットが2時間という中で
・軍人達が牢に閉じ込められてる情報を手に入れ
・アルゴーと戦闘
・軍人解放
・住民避難(これは人任せにできる)
・皇帝と対峙
て、感じで基本的に急がないといけないのかなって思う。
アルゴーとの戦闘に関しては、軍人の解放が優先で、解放できたら戦闘中でも退散を考えた方がいいのかもしれない。
他の罪人達を解放されたら手に負えないしね。  
 

[4] ジーン・ズァエール 2018/04/18-22:58

ヒューマンでウォーリアのジーンだ。よろしくな

NPCを呼べるってやつ、個人的に結局正体不明なアイドル女を呼んでバトルしたかったが、心残りになるが状況的に諦めるしかねえな

助っ人ならその二人は欲しいところだな。ウボーに関しては立場上難しいのは確かだが、相手が相手だ。強力な戦力は確保したいから、なんとか正体隠してもらうなりして来てもらいてえ
それと、回復要員としてクレリックのミネルバも連れて来てえ。奴も神の手とは因縁があるから呼べば来るだろ

大まかな作戦の流れはコーディアスの案で問題ねえはずだ。だから問題はどう戦力を振り分けるかじゃねえか  
 

[3] コーディアス 2018/04/18-16:06

≪つづき≫

で、こんな順で動きたいと思ってる。
最終的にはトチ狂った皇帝【マクシミリアン】と対峙する事を目指しつつ
①ディナリウム軍本部に行って捕えられてる軍人達の解放に動きたい。
・助っ人にセパル(こっそり潜入)とセレナ(独房の開錠)連れて行けたらいいな
・アルゴー達との戦闘になる
②軍人解放できたら彼等に住民の避難を頼み僕等は皇帝止めに行く
・ディオニソスに皇帝の企みを聞いておきたい
③皇帝と戦闘?
・皇帝と会う為に必要ならディオニソス連れていく

どうかな?
到底僕だけで出来る事じゃないから付き合ってくれる人いるかな?
問題点とか抜けがあれば指摘も歓迎だよ。  
 

[2] コーディアス 2018/04/18-16:04

シャーマンのコーディアスとパートナーのルゥラーンだよ。
キーエピソード1、難易度が厳しいけど出来る事を頑張るよ、よろしく。

>これまで各GMエピソードに登場したNPCも登場する可能性があります

ていう部分、こっちの助っ人としてNPC呼んでもいいってことかな?
そうならセパルやセレナに協力願いたい所だ。
フェアリーズは連絡用にいてくれたら有難いけど、ご神木と離れると難しいのかな?
ウボーは立場を考慮する必要があるかな?

僕のスタンスだけど
魔石を使って何をしようとしてるか分らないけどいい事にはならないと考えるから全力で阻止に動きたい。
過去に魔石の暴走で滅んだ町を見てきたからね。